2026.07.03
駐車と停車の違いは?違反になるケースと反則金も解説
最終更新日: 2026.07.03
コンビニの前にほんの少しだけ止めるのは、駐車と停車のどちらになるのか——気になる方も少なくないはずです。
5分以内なら駐車にならない、エンジンをかけたままなら停車扱い、といった通説を耳にすることもありますが、実は間違っていることもあります。駐車と停車は止めていた時間やエンジンの有無だけで決まるわけではなく、停まっている理由や運転手の状況などによって決まります。
この記事では、駐車と停車の定義や違反になる基準、判断に迷いやすいケースまで、詳しく解説していきます。
駐車と停車の違いとは?

車を停めるとき、駐車に当たるのか停車に当たるのか、判断に迷う場面があります。
それぞれには法律上の明確な定義があり、判断を間違うと違反にもつながりかねません。ここでは、道路交通法に定められた定義も確認しつつ、違いについて見ていきましょう。
駐車は継続的な停止やすぐ動かせない状態
道路交通法第2条では、次のどちらかに当てはまる停止を駐車としています。
- 客待ちや荷待ち、故障などで継続的に停めること
- 運転者が車を離れていて、すぐには動かせない状態で停めること
どちらか一方に当てはまれば駐車です。人を待って停まっている、荷物を運ぶために車を離れている、といった状況がこれにあたります。
このうち荷物の積み下ろしだけは、5分という時間の目安があります。5分以内に終われば停車、超えれば駐車です。一方、客待ちや荷待ちには時間の基準がなく、たとえ短時間でも継続的に停めていれば駐車になります。
停車は、法律上「駐車以外の停止」と定められています。
つまり、まず駐車の要件に当たるかどうかを見て、当たらないものが停車という整理です。人の乗り降りのための停止は、時間の長さに関係なく停車として扱われます。
注意したいのは、運転者が車のそばにいることや、短時間であることが、そのまま停車の条件になるわけではない点です。運転者が車内にいても、客待ちや荷待ちのように継続的に停まっていれば駐車にあたり得ます。
短時間で運転者がすぐ運転できる状態であれば停車、停止の目的が継続的であったり、その場を離れてすぐに動かせなくなったりすれば駐車、という見方で押さえておくとよいでしょう。
駐車・停車の違反基準と禁止される場所

駐車や停車そのものが違反になるわけではありません。
問題になるのは、禁止された場所に停めたケースです。くわえて、無余地駐車や道路の左側端に沿わない駐停車など、法律で定められた駐停車の方法に反した場合も対象になります。
ここでは、違反とされる基準と禁止される場所について詳しく見ていきます。
何をもって違反とみなされるか
標識・標示や法律で禁止された場所に停めたとき、はじめて駐停車違反や駐車違反の対象になります。
禁止のされ方には二つの段階があります。駐車だけが禁止される場所と、駐車と停車の双方が禁止される場所です。前者は条件を満たした停車は認められますが、後者は一瞬であっても認められません。
標識の違いを含め、正しい理解をしておくことが基本です。
駐車・停車が禁止される場所
おもな禁止場所を、駐車だけ禁止される場合と駐停車とも禁止される場合に分けて整理します。
| 場所 | 駐車 | 停車 |
|---|---|---|
| 交差点とその側端から5m以内 | 禁止 | 禁止 |
| 横断歩道・自転車横断帯とその前後5m以内 | 禁止 | 禁止 |
| 踏切とその前後10m以内 | 禁止 | 禁止 |
| 安全地帯の左側とその前後10m以内 | 禁止 | 禁止 |
| バス停の標示柱から10m以内(運行時間中) | 禁止 | 禁止 |
| 坂の頂上付近・勾配の急な坂・トンネル | 禁止 | 禁止 |
| 駐車場・車庫などの出入口から3m以内 | 禁止 | 可 |
| 道路工事区域の側端から5m以内 | 禁止 | 可 |
| 消防用機械器具置場・防火水槽等の側端から5m以内 | 禁止 | 可 |
| 火災報知機から1m以内 | 禁止 | 可 |
このほか、標識・標示で駐車禁止または駐停車禁止とされた場所も対象です。駐車する場合は、車の右側に3.5m以上の余地が必要とされ、余地を確保できない無余地場所での駐車も禁止されます。
違反するとどうなる?点数と反則金

禁止場所に停めてしまった場合、交通違反の対象となります。
違反は放置駐車違反と駐停車違反の2種類があり、それぞれ罰則が異なります。ここでは二つの違反の違いと、場所別の点数・反則金を確認します。
放置駐車違反と駐停車違反の違い
同じ場所での違反でも、放置車両に当たるかどうかで扱いが分かれます。
放置駐車違反になるのは、違法な駐車であることにくわえて、運転者が車両から離れていてただちに運転できない状態、つまり放置車両の要件を満たす場合です。一方、違法な駐車ではあっても放置車両には当たらない場合は、駐停車違反として扱われます。
自宅の前の路上であっても、道路上に停めれば違反の対象になりえます。
場所別の点数と反則金の目安
普通車の場合、違反点数と反則金は次のとおりです。
| 違反の種類 | 場所 | 違反点数 | 反則金 |
|---|---|---|---|
| 放置駐車違反 | 駐停車禁止場所 | 3点 | 18,000円 |
| 放置駐車違反 | 駐車禁止場所 | 2点 | 15,000円 |
| 駐停車違反 | 駐停車禁止場所 | 2点 | 12,000円 |
| 駐停車違反 | 駐車禁止場所 | 1点 | 10,000円 |
運転者が車両を離れて放置車両に当たる放置駐車違反は、駐停車違反にくらべて点数も反則金も重くなります。
なお、これらの点数は違反した運転者に科されるものです。運転者の責任を追及できず、車両の使用者が放置違反金を納める場合には、その使用者の運転免許に点数は付きません。
駐車と停車を勘違いしやすい2つのケース

駐車か停車か、日常のなかで迷いやすい場面は意外にあります。ここでは勘違いしやすいハザードランプとキャンピングカーについて取り上げます。
ハザードを点ければ停車になる?
ドライバーのなかには「駐停車禁止の場所でも、ハザードをつければ短時間は大丈夫」と考える方がいますが、これは誤解です。
禁止場所であれば、ハザードに関係なく駐停車違反になります。ランプの点灯は周囲への合図にはなりますが、停めてよい根拠にはならない点を覚えておきましょう。
キャンピングカーで気をつけたい駐停車
ナンバーの区分で駐車・停車の扱いが変わると思われがちですが、4ナンバーや8ナンバーであっても定義は同じです。道路交通法第2条では車種による区分をしていないため、キャンピングカーだから緩くなるということはありません。
むしろ気をつけたいのは車体の大きさです。車幅があるぶん、右側に3.5m以上の余地を確保しにくく、駐車違反になりやすい傾向があります。
まとめ:駐車と停車の違いを知って安全な運転を

駐車と停車は、止めた時間の長さだけでは決まりません。
停止の目的や継続性、貨物の積み下ろしに要した時間、運転者がただちに運転を再開できる状態にあるかどうかを総合して判断されます。
また、違反になるのは駐停車そのものではなく、禁止場所に止めた場合や、無余地駐車・道路の左側端に沿わない駐停車など定められた方法に反した場合です。
「5分なら大丈夫」「エンジンがついていればOK」などの通説に惑わされず、正しい知識を知っておくことが、安全な運転につながります。