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2025.08.27

普通免許でマイクロバスは運転できる?免許の種類と取得方法を知ろう

最終更新日: 2025.08.27

マイクロバスを見かけたときに「これって普通免許で運転できるのかな?」と気になったことはありませんか。特にキャンピングカーではマイクロバスをベースとしたキャンピングカーも数多くあります。

この記事では、運転に必要な免許の種類や取得方法、得られるメリットについてをわかりやすく解説します。

マイクロバスと必要な免許の基礎知識

マイクロバスと普通のバスの違いは、意外と知られていないものです。

実は定員や車体の大きさによって必要な免許が変わり、普通免許だけでは運転できないケースも多くあります。ここではマイクロバスの特徴と、免許区分ごとの違いを整理して見ていきましょう。

マイクロバスとはどんな車両?

マイクロバスという言葉は、もともとトヨタの商標名でしたが、現在では一般名詞として広く使われています。英語では「Mini bus」と呼ばれ、一般的には 乗車定員が11人以上29人以下のバスがマイクロバスに分類されます。

車体の全長はおよそ7メートル前後で、大型バスほど場所を取らず小回りが利くため、狭い道路や施設への送迎に適しているのも特徴です。

利用シーンとしては、幼稚園や学校、介護施設の送迎、社員旅行や部活動での移動などが挙げられます。

大人数をまとめて運べる便利さと、扱いやすいサイズ感を兼ね備えた「ちょうどいいバス」といえるでしょう。

普通免許でマイクロバスは運転できるのか?

結論からいえば、普通免許ではマイクロバスを運転できません。

普通免許で運転できるのは「車両総重量5t未満・定員10人まで」の車両に限られるため、11人以上が乗れるマイクロバスは対象外となります。

マイクロバスを運転するには、中型免許(8t限定なし)または大型免許が必要です。

30代後半以上の方の免許証には「中型車は中型車(8t)に限る」と記載されている場合がありますが、こちらではマイクロバスの運転はできません。

この区分は2007年の免許制度改正で、それ以前の普通免許保持者が自動的に「中型限定免許」となることで生まれました。ただし条件は従来と同じで、運転できるのは定員10人までの車両に限られるのです。

したがって、普通免許や8t限定中型免許では運転不可。マイクロバスを運転するには、中型免許(8t限定なし)への限定解除か、大型免許の取得が必要です。

免許区分ごとの条件比較|普通・中型・大型で乗れる範囲を整理

マイクロバスを運転できるかどうかは、免許の種類によって明確に分かれます。

大型バスも含め、免許別の運転可否は以下の通りです。

限定無しの中型免許以上を持っていればマイクロバスは運転可能となります。

上位免許の取得には時間と費用が掛かりますので、利用頻度や必要性と照らし合わせて検討すると良いでしょう。

マイクロバスをベースにした大型のキャンピングカーはこちらの記事で紹介しています。

マイクロバス免許の3つ取得方法と費用

マイクロバスを運転するためには、中型免許(8t限定なし)か大型免許を取得する必要があります。

免許を持っていない人が一から挑戦する場合と、すでに免許を持っている人が限定解除や一発試験でステップアップする場合では、方法も費用も大きく異なります。

ここでは、3つの取得方法と費用感について詳しく紹介します。

教習所通学で取得する

マイクロバス運転のために最も一般的な方法は、教習所で中型免許または大型免許を取得することです。

取得までの流れは通常の運転免許と同じで、入校手続き後に学科と技能講習を受け、修了検定と卒業検定に合格すれば試験場での適性検査を経て免許証が交付されます。

費用は、普通免許から中型免許へステップアップする場合、30〜40万円前後が目安。

期間については、通学プランならおおよそ2〜3週間程度、合宿免許を利用すれば最短で10日ほどで取得可能です。

仕事や生活スタイルに合わせて無理のない方法を選ぶとよいでしょう。

中型免許の限定解除

免許証に「中型車は中型車(8t)に限る」と記載がある場合、限定解除をすることで、定員29人までのマイクロバスを運転できるようになります。

限定解除の方法は、教習所で技能講習を受けて検定に合格するのが一般的です。学科試験は不要で、技能試験に合格すれば条件が外れます。

費用はおおよそ10〜15万円、期間は3〜6日程度と比較的短期間で取得できるのも特徴です。

一発試験で取得する

教習所を通さず、運転免許試験場で直接試験を受けて合格を目指す方法もあります。

いわゆる「一発試験」と呼ばれるもので、受験料は数千円〜1万円程度と安く済むのが大きな魅力です。

ただし、技能試験の難易度は高く、合格率は1割前後ともいわれています。

試験内容は採点基準が厳しく、教習所で習うような癖やミスがそのまま減点対象になるため、独学で合格するのは容易ではありません。そのため、多くの受験者は試験対策のために教習所の短期講習やペーパードライバー講習を利用しています。

費用面でのメリットは大きいものの、合格までに複数回受験するケースも多く、結果的に時間や労力がかかることも少なくありません。

短期間で確実に取得したい人には教習所、費用を抑えて挑戦したい人には一発試験と、自分の状況に合わせた選択が必要です。

マイクロバス免許を取るメリットと活用シーン

マイクロバスを運転できる人は多くありません。だからこそ、免許を持っているだけで一目置かれたり、頼りにされる場面があります。

例えば次のような場面です。

  • 部活の大会やイベントで送迎を任されるとき
  • 介護施設で利用者の移動をサポートするとき
  • 会社の旅行や研修で大人数をまとめて移動するとき
  • 部活動や趣味の仲間と遠征やイベントに出かけるとき
  • 地域行事や小規模ツアーで送迎を担当するとき

プライベートはもちろん、職種によっては仕事の幅が広がり評価につながる可能性も出てきます。

絶対に必要なものではないからこそ、免許を持つことで自分自身の可能性も広がり、新たな発見や行動意欲にもつながっていくでしょう。

まとめ

マイクロバスは普通免許での運転はできませんが、中型免許や大型免許を取ることで自由に運転することが可能になります。

中型免許(8t限定)であれば限定解除のみで良いので、比較的スムーズ。それ以外の方も、教習所や合宿を利用することで確実にとることが可能です

運転できる人が少ないからこそ、免許を持っていると頼りにされる場面も増えていきます。旅行や送迎でハンドルを握る姿はきっと新鮮で、自分自身の可能性を広げてくれるでしょう。

「気になった今」が始めどきです。免許を取得して楽しい旅を企画してみてませんか?

CAM-CAR | キャンカー編集部