2026.10.08
後部座席のシートベルト未着用で捕まった!罰金や点数、違反の条件を徹底解説
最終更新日: 2026.10.03
監修:渡辺圭史(編集者・アウトドアライター)
後部座席のシートベルトは、2008年6月の改正道路交通法施行によって、着用が義務化されました。それでも一般道では、前席に比べて後部座席の着用率が低い状況が続いています。
では、後部座席の同乗者がシートベルトをしていない状態で警察に停止を求められた場合、違反点数や罰金はどうなるのでしょうか。一般道と高速道路では扱いが異なり、後部座席のシートベルト未着用による違反の対象となるのは、同乗者ではなく運転者です。
この記事では、後部座席のシートベルト未着用による罰則や責任の所在、着用義務が免除されるケース、事故時のリスクまで整理して解説します。
後部座席のシートベルト未着用で捕まった場合の罰則

後部座席のシートベルト未着用は、走行している道路によって違反点数の扱いが異なります。
| 走行場所 | 行政処分の違反点数 | 反則金や罰金の有無 |
| 一般道路 | 行政処分点数なし | なし |
| 高速自動車国道 | 1点加算 | なし |
| 自動車専用道路 | 1点加算 | なし |
一般道では違反点数や反則金はない
一般道で後部座席のシートベルト未着用により停止を求められても、違反点数や反則金はありません。一般道路でも後部座席のシートベルト着用は義務ですが、違反しても行政処分の基礎点数は科されません。
ただし、点数が付かないからといって、シートベルトをしなくてもよいわけではありません。道路交通法では、運転者はシートベルトを着用していない人を乗せて運転してはいけないと定められています。
高速道路では基礎点数1点が加算される
高速道路(高速自動車国道および自動車専用道路)では、後部座席のシートベルト着用義務違反に対して、運転者に行政処分の基礎点数1点が付されます。
料金所付近やサービスエリア出口、本線走行中などで確認されることもあるため、高速道路へ入る直前ではなく、出発時点で全員の着用を確認しておきましょう。
一般道・高速道路ともに反則金や罰金はない
後部座席のシートベルト未着用では、一般道・高速道路ともに反則金や罰金はありません。そのため、青切符による反則金の納付も不要です。
一方、高速道路などでは違反点数が加算されます。金銭的な負担の有無だけで判断せず、走行する道路による違いを把握しておく必要があります。
後部座席のシートベルト未着用で責任を問われるのは誰?

後部座席でシートベルトを着用していなかった場合、法律上の責任を負うのは運転手です。
| 違反の対象者 | 法律上の違反名称 | 免許証への影響 |
| 運転手 | 座席ベルト装着義務違反 | 高速道路等での違反時は1点加算 |
| 同乗者(未着用者) | 対象外(罰則規定なし) | 影響なし |
| 車の所有者 | 対象外(運転手が責任を負う) | 影響なし |
違反となるのは同乗者ではなく運転手
道路交通法では、運転者には同乗者へシートベルトを着用させる義務があります。後部座席に座っていた人が未着用だったとしても、違反点数が加算されるのは運転手です。
友人や家族が「締めたくない」と言った場合でも、そのまま走行すれば責任は運転手が負います。出発前に全員の着用を確認しておけば、こうした状況を避けられます。
ゴールド免許への影響にも注意
高速道路でシートベルト違反による1点が加算されると、ゴールド免許の維持に影響する場合があります。
ゴールド免許は一定期間無事故・無違反であることが条件となるため、シートベルト違反1件でも次回更新時にブルー免許となる可能性があります。
ブルー免許になると講習時間が長くなり、任意保険のゴールド免許割引を受けられなくなるケースもあります。反則金がなくても、その後の免許更新などに影響する可能性がある点には注意が必要です。
後部座席のシートベルト着用が免除されるケース

道路交通法では、一定の事情がある場合にシートベルトの着用義務が免除されています。
| 免除される主な理由 | 具体的な状況の例 | 適用のポイント |
| 身体的な理由 | 負傷、障害、妊娠中など | 座席ベルトの装着が療養上または健康保持上適当でない場合 |
| 乗車定員の超過 | 子どもを多数乗せ定員内でシートベルトが足りない | 法定の計算式に基づく定員内であることが条件 |
| 業務上の理由 | 法令で定められた集配・収集業務などで、頻繁な乗降が必要な場合 | 対象となる業務・区間に限る |
ケガや病気、妊娠中で着用が難しい場合
ケガや病気などにより、シートベルトの着用が健康に悪影響を与える場合は、例外として免除されることがあります。
妊娠中も対象となる場合がありますが、基本的には正しい位置での着用が推奨されています。不安がある場合は医師へ相談しましょう。
シートベルトを装着できない特別な事情
乗車定員の特例によってシートベルトの本数が足りない場合や、郵便配達など頻繁な乗降を伴う一部の業務では、着用義務が免除されるケースがあります。
幼児用チャイルドシートについても、設置が物理的に困難な場合などには限定的な免除規定があります。
いずれも特別な事情がある場合の例外であり、通常は後部座席を含めて全員がシートベルトを着用するのが原則です。
後部座席でシートベルトをしない場合の危険性

シートベルトは交通違反を避けるためだけのものではありません。後部座席で未着用のまま事故に遭うと、自分だけでなく前席の乗員まで危険にさらす可能性があります。
| 事故発生時のリスク | シートベルト着用時 | シートベルト非着用時 |
| 致死率の比較 | 基準となる致死率 | 着用時よりも大幅に上昇 |
| 車外放出のリスク | 座席に固定され放出を防ぐ | 窓ガラスを突き破り車外へ放出される危険大 |
| 前席への加害リスク | 自身の座席に留まる | 前方に投げ出され運転手や助手席の乗員を圧迫 |
未着用では事故時の致死率が上がる
警察庁の統計では、後部座席のシートベルト非着用時の致死率は、着用時と比べて一般道路で約2.8倍、高速道路で約13.9倍高くなっています。(出典:警察庁「全ての座席でシートベルトを着用しましょう」2026年9月現在)
衝突時に身体が前方へ投げ出されると、前席や車内へ激突し、頭部や胸部に重大な傷害を負う危険があります。
車外へ放り出される危険がある
シートベルトをしていないと、横転や衝突の衝撃によって窓ガラスを突き破り、車外へ放り出される可能性があります。
車外に放り出されると、路面に身体を強く打ちつけたり、後続車にひかれたりする危険があります。走行速度が高い高速道路では、さらに注意が必要です。
後部座席の乗員が前席の人を傷つけることもある
事故の衝撃で後部座席の乗員が前方へ投げ出されると、運転手や助手席の人に強い勢いでぶつかることがあります。
つまり、後部座席のシートベルト未着用による危険は、座っている本人だけの問題ではありません。同じ車に乗っている人を守るためにも着用が必要です。
後部座席のシートベルト違反を防ぐ3つの対策

後部座席のシートベルト違反を防ぐには、走り始めてから気にするのではなく、出発前に確認する習慣をつくるのが基本です。
| 実施すべき対策 | 具体的な行動 | 期待できる効果 |
| 出発前の声かけ | エンジンをかける前に全員の着用を目視確認する | 未着用での走行開始を防ぐ |
| アラームの活用 | シートベルトリマインダーの警告音を無視しない | 走行中のベルト外しを検知する |
| ルールの共有 | 着用しない場合は車を出発させないと伝える | 同乗者の安全意識を高め協力を得る |
出発前に全員の着用を確認する
エンジンをかける前に後部座席まで確認し、「シートベルトをお願いします」と声を掛けます。
子どもはベルトがねじれていないか、高齢者は正しく装着できているかも確認しておきましょう。全員が着用してから発進する流れを習慣にすれば、未着用のまま走り出すのを防げます。
シートベルトリマインダーを活用する
最近の車には、後部座席のシートベルト未着用を警告灯や警告音で知らせる車種が増えています。
警告が出たときは、安全な場所へ停車して着用を確認します。リマインダーがない車では、ルームミラーなどで後席の状態を確認する方法もあります。
「着用するまで出発しない」をルールにする
「全員がシートベルトを締めるまで車を動かさない」と決めておくのも、未着用を防ぐ方法のひとつです。
家族や友人にも理由を伝え、乗車時のルールとして共有しておけば、運転手だけが毎回注意する状況も避けやすくなります。
後部座席のシートベルト違反に関するまとめ
後部座席のシートベルトは、一般道を含めて着用義務があります。ただし、未着用で停止を求められた場合の扱いは走行場所によって異なり、一般道では違反点数や反則金はなく、高速道路や自動車専用道路では運転手に1点が加算されます。
また、未着用だった同乗者ではなく、着用させる義務を負う運転手が違反の対象となる点も覚えておきたいところです。
反則金の有無だけでなく、事故時には車外放出や前席の乗員を巻き込む危険があります。走行する道路にかかわらず、出発前に後部座席までシートベルトの着用を確認してから発進しましょう。
この記事の監修者
渡辺圭史(わたなべ・けいし)|編集者・アウトドアライター
キャンピングカー専門誌の編集長を経て、現在はキャンピングカー、車中泊、クルマ旅を中心に、専門誌やウェブメディアの記事制作に携わる。取材・執筆に加え、企画立案、構成、編集、校正、コンテンツ監修まで幅広く手がけている。自身も車中泊仕様の軽バンで各地を巡り、現場で得た経験と編集者としての視点を生かして情報を発信。本記事では、専門分野の知見に基づいて内容と表現を確認している。