2026.09.07
キャンピングカーの税金は高い?8ナンバーの維持費を普通車と比較
最終更新日: 2026.09.07
キャンピングカーの購入を考えるとき、気になるのが税金や維持費です。車両価格だけでなく、購入時、毎年、車検時にそれぞれ費用が発生します。
ただし、8ナンバーで登録されたキャンピングカーは、普通乗用車より自動車税が安くなるケースがあります。一方、自動車重量税や保険料まで含めると、すべての費用が安くなるとは限りません。
ここでは、キャンピングカーにかかる税金の種類やナンバーによる違い、8ナンバーの構造要件、税金を含む主な維持費まで整理します。
キャンピングカーにかかる税金の種類

キャンピングカーに関係する主な税金は、自動車税、自動車重量税、軽自動車税、消費税です。
| 税金の種類 | 課税の基準 | 納付のタイミング | 納付先 |
| 自動車税 | 用途や総排気量など | 原則として毎年5月 | 都道府県 |
| 軽自動車税(種別割) | 用途などに応じた定額 | 原則として毎年5月 | 市区町村 |
| 自動車重量税 | 車両重量または車両総重量 | 新規検査時・車検時 | 国 |
| 消費税 | 車両本体価格・オプション価格 | 車両購入時 | 国 |
毎年納める自動車税
自動車税は、毎年4月1日時点の所有者に課せられる地方税です。普通車ベースのキャンピングカーでは排気量によって税額が決まり、8ナンバーの場合は普通乗用車より税率が優遇されることがあります。
年度途中に新規登録した場合は、登録した翌月から翌年3月までの月割りで納付します。廃車による抹消登録を行うと、手続き翌月以降の税額が月割りで還付される仕組みです。
車検時に支払う自動車重量税
自動車重量税は、新規検査や車検の際に、車検証の有効期間に応じた複数年分をまとめて納めます。登録車の乗用車は車両重量、軽自動車を除く8ナンバーのキャンピングカーは車両総重量を基準に税額が決まります。
キャンピングカーは家具や家電、水回りなどの架装によって重くなります。装備を増やした結果、重量税の区分が上がることもあるため、購入時には車両総重量も確認しておきましょう。
購入時にかかる消費税
消費税は車両本体とオプション装備に対して10%。購入予算を考える際は、表示された車両価格だけでなく、税金を含む総支払額で判断する必要があります。
キャンピングカーはナンバーによって税金が変わる

キャンピングカーには、8ナンバーだけでなく、ベース車両や登録方法によって1・3・4・5ナンバーもあります。
| ナンバー区分 | 用途 | 自動車税の基準 | 車検の有効期間 |
| 8ナンバー | 特種用途自動車 | 排気量など | 初回2年、以後2年 |
| 1ナンバー | 普通貨物自動車 | 最大積載量など | 車両総重量8t未満は初回2年、以後1年 |
| 3ナンバー | 普通乗用自動車 | 排気量 | 初回3年、以後2年 |
| 4ナンバー(軽) | 軽貨物自動車 | 定額(約5,000円) | 初回2年、以後2年 |
| 5ナンバー(軽) | 軽乗用自動車 | 定額(1万800円) | 初回3年、以後2年 |
※軽自動車税(種別割)の金額は、2015年4月1日以後に最初の新規検査を受けた自家用車の標準税率。初度検査時期や経過年数などによって異なります。
※車両総重量8t以上の貨物車は、初回から車検の有効期間が1年です。
8ナンバーとは
8ナンバーは、特定の目的に必要な設備を備えた特種用途自動車の分類です。キャンピングカーも、定められた構造要件を満たせば取得できます。
自動車税が普通乗用車より約20%安くなることが主なメリットです。自動車重量税にも独自の税額表が適用されますが、車両総重量によっては普通車より高くなる場合があります。
1ナンバーと3ナンバー
1ナンバーは普通貨物自動車です。自動車税は最大積載量で決まり、3ナンバーより安くなる傾向があります。車両総重量8t未満の自家用貨物車は、初回の車検が2年後、以後は1年ごとです。継続車検後は重量税や自賠責保険料、車検基本料が毎年発生するほか、高速道路では中型車料金になる場合があります。
3ナンバーは普通乗用車と同じ税制です。新車の初回車検は3年後、以後は2年ごとで、8ナンバーの税率は適用されません。
軽キャンパーの4ナンバーと5ナンバー
軽キャンパーの多くは、軽貨物の4ナンバーまたは軽乗用の5ナンバーで登録されています。軽自動車税だけでなく、重量税、自賠責保険料、高速道路料金も軽自動車の基準です。
架装によって軽自動車の寸法や重量などの規格を超える場合は、軽自動車として登録できません。車両の構造や用途に応じた登録区分へ変更し、必要な検査を受ける必要があります。
8ナンバー取得に必要な構造要件

8ナンバーを取得するには、就寝、水道、調理設備や室内高などの基準を満たさなければなりません。
| 項目 | 基準 |
| 就寝定員 | 乗車定員の3分の1以上(端数切り捨て)。乗車定員2人以下の場合は1人以上 |
| 就寝設備 | 大人1人につき長さ1.8m以上、幅0.5m以上の連続した平面 |
| 水道設備 | 10L以上の給水タンクと10L以上の排水タンク、洗面台等および給水機能 |
| 調理設備 | 0.3m×0.2m以上の調理スペースと、炊事ができるコンロ等 |
| 室内高 | 洗面台・調理台を使用する床面から原則1.6m以上。設備上端・上面が床から850mm以下の場合は1.2m以上 |
就寝設備は、規定の人数と寸法を満たし、平坦な状態で使用できることが条件です。水道設備や調理設備は、車室内で容易に使用できる位置に設置する必要があります。取り外し式の設備は、専用の設置・収納場所を備え、走行中に移動しないよう確実に収納または固定できる構造が必要です。
必要な有効高さを確保できない車両では、設備の高さや配置を見直すほか、ポップアップルーフやハイルーフなどで対応する方法があります。
8ナンバーと普通車の税金を比較

自動車税の税額は、排気量だけでなく、新車新規登録された時期によっても異なります。2019年10月1日以後に新車新規登録された車両の場合、排気量2,000cc超~2,500cc以下の自家用乗用車は年額4万3,500円、8ナンバーのキャンピング車は3万4,800円です。年間では8,700円の差があります。
排気量3,000cc超~3,500cc以下では、自家用乗用車が5万7,000円、8ナンバーのキャンピング車が4万5,600円となり、差額は1万1,400円です。
一方、自動車重量税は、登録車の乗用車では車両重量、8ナンバーの特種用途車では車両総重量を基準に計算します。初度登録から13年未満でエコカー減税等を適用しない場合、車両重量2t以下の自家用乗用車と、車両総重量2t以下の自家用特種用途車は、いずれも自動車重量税が2年分で3万2,800円です。8ナンバー車の車両総重量が2tを超えて3t以下になると、2年分で4万9,200円に上がります。
排気量2,000cc超~2,500cc以下、乗用車の車両重量と8ナンバー車の車両総重量が、いずれも2t以下という条件で比べると、年間負担は乗用車が5万9,900円、8ナンバー車が5万1,200円です。この例では、8ナンバー車の方が年間8,700円安くなります。
| 車両区分 | 自動車税 | 重量税(1年換算) | 年間合計 |
| 3ナンバー | 4万3,500円 | 1万6,400円 | 5万9,900円 |
| 8ナンバー | 3万4,800円 | 1万6,400円 | 5万1,200円 |
| 差額 | −8,700円 | 0円 | −8,700円 |
実際の税額は、初度登録時期、車両重量または車両総重量、経過年数、環境性能、登録する都道府県などによって異なります。この例のように重量区分が同じであれば、8ナンバー車は自動車税の分だけ年間負担を抑えられます。ただし、8ナンバー車の車両総重量が2tを超えると重量税が上がるため、必ずしも税金の総額が安くなるとは限りません。
キャンピングカーに必要な主な維持費
| 費用 | 年間費用の一例 | 備考 |
| 任意保険料 | 10万〜20万円 | 車両保険の有無で変動 |
| 車検費用(1年換算) | 5万〜7万5,000円 | 2年分で10万~15万円とした場合。重量税、自賠責保険料、検査手数料、車検基本料などを含む |
| 駐車場代 | 数万〜数十万円 | 自宅に置けない場合 |
| メンテナンス代 | 3万〜5万円 | オイル、タイヤ、バッテリーなど。交換時期によって変動 |
※表の金額は、8ナンバーのキャンピングカーを所有する場合に想定される費用の一例です。車種、年式、使用状況、保険条件、整備内容、依頼先、駐車地域などによって大きく異なります。車検関連費用には重量税や自賠責保険料などの法定費用を含みますが、部品交換や修理が必要な場合は別途費用がかかります。
8ナンバー車の自賠責保険料は、自家用乗用車より高く設定されています。保険料率は改定されることがあるため、契約時に最新の金額を確認しましょう。
任意保険は、架装部分を含む車両保険を付けると高額になりやすいため、補償範囲を確認しながら複数社の見積もりを比較します。
車検関連費用は、2年分で10万~15万円程度を想定すると、1年当たりでは5万~7万5,000円です。この金額には、自動車重量税、自賠責保険料、検査手数料、車検基本料などを含みます。車体が大きく重い車両や、タイヤ、ブレーキなどの交換が必要な場合は、さらに費用が加わります。
駐車場については、全長や全高によって利用できる場所が限られます。一般的な乗車定員10人以下の3ナンバー車や8ナンバーのキャンピング車は、高速道路では普通車区分となります。ただし、車両の仕様や登録区分によって料金区分が異なる場合があるため、車検証で確認しましょう。フェリー料金も全長によって異なります。
キャンピングカーの税金を抑える選び方
税負担を抑えるには、排気量と車両総重量を購入前に確認します。2019年10月1日以後に新車新規登録された8ナンバーのキャンピング車では、排気量2,000ccと2,700ccで自動車税に年間1万1,200円の差があります。
家具や大型家電などを増やすと、重量税の区分が上がる可能性もあります。必要な装備と維持費のバランスを考えることがポイントです。
一人や夫婦二人での利用が中心なら、軽キャンパーも候補になります。室内空間や積載量には制約があるものの、税金、保険、高速道路料金、消耗品代を抑えられます。
ハイブリッド車やクリーンディーゼル車などでも、車種や燃費基準の達成状況によっては自動車重量税の減免対象になる場合があります。キャンピングカーへの改造後も対象になるとは限らないため、個別の車両について確認が必要です。ただし、車両価格が高ければ減税額を上回るため、総額で比較しましょう。
キャンピングカーの税金に関するよくある質問

売却すると自動車税は月割りで戻りますか?
月割り還付を受けられるのは、廃車による抹消登録を行った場合です。売却や譲渡による名義変更には法的な還付制度がありません。
買取業者が未経過分の相当額を査定に加える場合もあるため、見積書を確認してください。
古いキャンピングカーは税金が上がりますか?
ガソリン車は新規登録から13年、ディーゼル車は11年を経過すると、自動車税が約15%重くなります。自動車重量税も13年、18年経過時に段階的に上がります。
後から8ナンバーに変更できますか?
普通乗用車や商用車をキャンピングカー仕様に改造し、構造変更検査に合格すれば8ナンバーを取得できます。
就寝、水道、調理設備、室内高などの構造要件を満たした車両を運輸支局等へ持ち込み、検査を受ける手続きです。架装や法規に関する知識が必要になるため、専門のビルダーや整備工場への相談が現実的です。
キャンピングカーの税金と維持費は車両ごとに確認しよう
8ナンバーは普通乗用車より自動車税が安くなりますが、重量税は車両総重量によって高くなることがあります。保険、車検、メンテナンス、駐車場、高速道路料金まで含めて考えると、ナンバーだけでは維持費の高低を判断できません。
購入前に排気量、車両総重量、登録区分を確認し、必要な装備や使い方に合った一台を選びましょう。
※本記事の情報は2026年8月現在のものです。実際の税額や費用は、車両の用途、初度登録時期、排気量、車両重量・車両総重量、経過年数、環境性能、登録地域などによって異なります。税制や保険料率は改定される場合があるため、購入・登録・車検時には国土交通省、国税庁、都道府県、保険会社などの最新情報をご確認ください。
この記事の監修者
渡辺圭史(わたなべ・けいし)|編集者・アウトドアライター
キャンピングカー専門誌の編集長を経て、現在はキャンピングカー、車中泊、クルマ旅を中心に、専門誌やウェブメディアの記事制作に携わる。取材・執筆に加え、企画立案、構成、編集、校正、コンテンツ監修まで幅広く手がけている。自身も車中泊仕様の軽バンで各地を巡り、現場で得た経験と編集者としての視点を生かして情報を発信。本記事では、専門分野の知見に基づいて内容と表現を確認している。