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2026.05.31

フロントガラスの飛び石傷は放置しても大丈夫?修理費と保険の使い方を解説

最終更新日: 2026.06.01

走行中にフロントガラスへ当たる飛び石。「パチッ」という鋭い音のあと、小さな欠けやヒビを見つけて不安になった経験を持つ方も多いでしょう。

そのまま走り続けても大丈夫なのか、修理するとしたらいくらかかるのか、保険は使えるのか——気になる点は多くても、どこから調べればよいかわからず、結果的に放置してしまうケースは少なくありません。

飛び石の傷は、放置すると温度変化や振動でヒビが広がりやすく、車検の不合格につながることもあります。

この記事では修理か交換かの判断基準・費用の目安・保険の使い方・応急処置まで、飛び石トラブルに必要な情報を紹介していきます。

フロントガラスの飛び石傷を放置すると危険な理由

飛び石の傷が小さかった場合、「少し様子を見よう」と考えるのは自然なことです。しかし、放置したことが思わぬリスクにつながる可能性があります。

小さな傷が広がり高額修理になる可能性

飛び石による傷は、表面の欠けに見えても、ガラス内部までたっしていることがあります。

フロントガラスは2枚のガラスを樹脂フィルムで挟んだ合わせガラス構造のため、ぱっと見では内部への影響が分からないかもしれません。

気付かずに放置すると、気温の変化や走行中の振動が繰り返し加わるたびにヒビが少しずつ広がります。ガラス表面の欠けであれば部分補修できるケースも多いですが、ヒビが悪化するとガラス交換が必要になります。

車検で不合格になる可能性

フロントガラスの傷は、車検の合否にも直接影響します。

道路運送車両の保安基準第29条では、運転者の視野の確保が義務付けられており、視認性を妨げるヒビや傷がある場合は保安基準不適合と判断されます。

具体的には、運転席前方の払拭範囲(ワイパーが動く範囲)内に傷やヒビがある場合、車検に通らない可能性があります。傷の位置や大きさによって判断は異なりますが、小さな傷でも視野を妨げると判断されれば不合格になります。

参考:道路運送車両の保安基準(国土交通省)

飛び石傷は修理できる?交換が必要になる判断基準

同じ飛び石の傷でも、リペア(修理)で対応できる場合と、フロントガラスの交換が必要になる場合があります。

判断のポイントは、傷の大きさ・深さ・位置・ヒビの広がり方です。

小さな欠けや短いヒビであれば、専用の樹脂を注入して傷を補修するリペアで対応できることがあります。ただし、リペアできるかどうかの目安は業者や傷の状態によって異なります。

一般的には、傷が小さく、ガラスの端から離れていて、運転席の視界を大きく妨げない場合はリペアを検討しやすいとされています。

一方で、ヒビが長く伸びている、傷がガラスの端に近い、運転席の正面にあって視界の妨げになるといった場合は、交換が必要になることがあります。

自己判断での放置は、走行中の振動や温度差でヒビが広がるおそれがあるため、早めに専門業者に相談することをおすすめします。

特に注意したいのは、ガラスの端に近い傷です。端の周辺は力がかかりやすく、小さな欠けでもヒビが広がることがあります。

飛び石の傷にするべき応急処置とは

飛び石でフロントガラスに傷ができた場合、適切な対応がその後の費用や手間に大きく影響します。応急処置の方法と自分でおこなう場合の注意点を確認しておきましょう。

傷口に汚れや水分を入れないための対処法

傷に気付いたら、まずは傷口を保護することが大切です。走行中や駐車中に雨水・泥・砂などが入り込むと、あとからリペアキットを使っても樹脂が傷の奥まで浸透しにくくなります。

まず傷の周辺を乾いたタオルで軽く押さえ、水分を拭き取ってください。その後、市販の透明テープを傷口に貼って異物の侵入を防ぎます。貼り直しのたびに指で触れると油分が付着するため、1回で正確に貼るようにしましょう。

また、傷が入った状態で洗車はおすすめできません。特に、高圧水流はヒビが広がるリスクがあるため修理が完了するまでは控えるのが無難です。

リペアキットを使ったDIY補修の注意点

市販のリペアキットは、小さな飛び石傷や短いヒビ向けです。対応できる傷の大きさは製品によって異なるため、必ず説明書で確認してください。

施工前には必ず傷口の水分と汚れを取り除き、完全に乾燥させた状態で始めます。

施工する場所と時間帯にも注意が必要です。直射日光が当たる環境では樹脂の硬化速度が変わり、仕上がりにムラが出やすくなります。季節によっては日陰か屋内を選び、商品に合った気温で作業するようにしましょう。

なお、DIY補修に失敗したり無理な処置をすると、その後の修理で費用や手間が余計にかかる可能性があります。近くにディーラーや自動車ガラス専門店、カー用品店などがある場合は、一度見てもらったうえで判断するとよいでしょう。

修理・交換にかかる費用の目安

リペアと交換、それぞれの費用相場や業者ごとの違いを順に確認していきましょう。

リペア(修理)費用の相場

フロントガラスのリペアとは、ヒビや欠けた部分に専用の樹脂を注入して補修する方法です。ガラスを丸ごと取り替えるわけではないため、費用は比較的抑えられます。

費用相場は1か所あたり8,000円〜20,000円が目安で、傷の大きさや形状によって変動します

フロントガラス交換費用の相場

ヒビが大きく広がっている場合や、リペアでは対応できない位置に傷がある場合は、フロントガラスの交換が必要になります。

国産車における交換費用の目安は50,000円〜250,000円程度です。

この幅が大きい理由の一つが車種の違いで、コンパクトカーと比べてミニバンや大型車では費用が上がる傾向があります。ハイエースやキャンピングカーのような大きなガラスを使う車種は、部品代・工賃ともに割高になることが多いため、事前に見積もりを取っておくと安心です。

また、ADAS(先進運転支援システム)搭載車は、ガラス交換後にフロントカメラのキャリブレーション(再調整)が必要となるため、追加費用が10,000円〜30,000円程度かかるケースがあります。

業者別の費用・特徴の違い

同じ作業でも、依頼する業者によって費用や対応の内容が異なります。主な選択肢を下の表でまとめました。

業者リペア費用目安交換費用目安特徴
ガラス専門店8,000円〜22,000円50,000円〜120,000円技術力・対応範囲ともに高水準。保険対応や出張サービスに慣れている店舗も多い
カー用品店10,000円〜22,000円55,000円〜130,000円全国に店舗があり利便性が高い。作業当日の持ち込みに対応している場合もある
ディーラー10,000円〜22,000円60,000円〜150,000円純正ガラスを使用するため品質が安定しているが、費用は高めになりやすい。ADASの再調整も一括で対応できる

費用だけで選ぶのではなく、保険を使うかどうか・ADAS搭載の有無・車種の大きさなどを踏まえて依頼先を検討するのが実際的です。

※掲載している費用はあくまでも目安です。車種・傷の状態・業者・地域によって異なります。依頼前に各業者へ見積もりを確認してください。

車両保険は使えるのか?等級への影響と判断のポイント

フロントガラスの傷を直す場合、多くの人ができるだけ費用を抑えたいと考えるでしょう。

そんなときに気になるのが「保険が使えるかどうか」です。保険の適用条件や補償範囲、使った場合の影響はどうなのかを確認していきましょう。

飛び石での傷は保険の補償対象

走行中の飛び石によるフロントガラスの損傷は、車両保険の補償対象になります。飛び石は「飛来中・落下中の他物との衝突」として扱われるため、一般的な車両保険であれば免責金額を超える修理費用に対して保険金が支払われます。

ただし、自動車保険を利用すると「等級」が1段階下がり、翌年以降の保険料が上がります。

保険を使うか自費で払うかの判断ポイント

判断の基本は「修理費用」と「等級ダウンによる保険料増加の累計」を比較することです。

自動車保険を利用すると「等級」が1段階下がり、翌年以降の保険料が上がります。

修理費用が等級ダウンによる保険料増加分(目安:3年分程度の増加額)を下回る場合、自費で払うほうが総コストを抑えられます。

例えば以下のケース。

・修理費用が5万円

・等級ダウンによる保険料増加が2万円/年

3年分の保険料増額分を考えると、6万円となり修理費以上に負担を負うことになります。

損益の具体的な計算には現在の等級と保険料が必要なため、保険会社に「等級が1段階下がった場合の翌年保険料の試算」を依頼するのが確実です。

目先の金額だけではなく、家計の状況や車を何年乗り続けるかなども検討したうえで、判断しましょう。

飛び石の傷を防ぐための予防策

飛び石による傷を完全に防ぐことはできませんが、リスクを下げるための方法はいくつかあります。

走行中にできる基本的な対策は、車間距離を十分に取ることです。 前の車が跳ね上げた砂や小石が当たる確率は、車間距離が広がるほど下がります。特に高速道路では起こりやすいため、通常より余裕持った車間距離を意識したいところです。

また、ダンプカーの後ろや砂利道の走行は、飛び石が発生しやすい状況のひとつです。こうした場面では車線変更や速度調整で、できるだけ距離を置くようにしましょう。

スマートフォンのように透明な保護フィルムを貼って置くことも対策の1つです。

フロントガラス用プロテクションフィルム を施工しておくと、小石の衝撃を吸収し、傷やヒビが入りにくくなります。

ただし、費用が50,000円~150,000円程度と高額なことにくわえ、国土交通省の保安基準を満たす必要もあることから、専門業者に相談しながら検討するようにしましょう。

まとめ|フロントガラスの飛び石は早めの対応が重要

飛び石の傷が小さい場合、あと回しにしてしまうケースは少なくありません。しかし、放置したことで傷がヒビになり広がり、修理費用が大きく膨らんだり車検に影響が出たりすることもあります。

傷に気付いたら、まずテープで保護して洗車を控えつつ、早めに業者へ状態を確認してもらうのが基本の流れです。保険の活用も選択肢のひとつですが、翌年の保険料への影響も含めて判断することが大切です。

また、普段から車間距離を意識したり、プロテクションフィルムを活用したりといった予防策も、傷のリスクを減らすうえで有効でしょう。

大切なのは、気付いたときにすぐ動き出すこと。早めの行動が安全面でもコスト面でも、よい結果につながります。

CAM-CAR | キャンカー編集部

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