2025.08.31
【結局何を基準に選べばいいの?】テントの種類と選び方|車に連結できる活用法も紹介

最終更新日: 2025.08.31
キャンプで快適に過ごすためには、テント選びが重要な準備のひとつです。特に車中泊では空間が限られるため、テントによる拡張は理想的な解決策といえるでしょう。
この記事では、テントの種類や特徴、選び方の基準から、車との連結活用まで解説します。これからテントを選ぶ方にとって、迷いを減らし、あなたにぴったりのひと張りにたどり着ける内容です。
テント選びの基本ポイント

テントを選ぶ際には、いくつかの基本的なチェック項目があります。デザインや価格だけでなく、これから紹介するポイントを総合的に判断し、あなたのキャンプスタイルに最適なひと張りを見つけ出しましょう。
使用人数と広さの目安
最初にチェックしておきたいのが「テントの広さ」です。実際に使用する人数よりも1〜2人分大きめを選ぶと、荷物や着替えのスペースも確保できます。
例えば3人家族なら、4〜5人用のテントを選ぶとのんびり過ごせます。目安としては、1人あたり約2㎡(約0.6坪)の床面積があると快適です。連泊や荷物が多い場合は、さらに広めを検討しましょう。
カタログに記載された人数は「最大収容人数」であり、「快適に使える人数」とは異なります。見落とされがちな点のため注意が必要です。
設営のしやすさと携帯性
キャンプの楽しさを存分に味わうためには、設営と撤収のスムーズさが欠かせません。
【設営目安時間】
- ワンタッチテント:1〜2分
- ドーム型:10〜15分
- ツールーム:20〜30分
初心者やファミリーの場合は、簡単に設営できるモデルを選ぶと安心です。特に、小さな子どもがいると設営に集中できない場面もあるため、少ないパーツで自立しやすいテントを選ぶと設置も手間がかかりません。
携帯性も重要です。車でのオートキャンプなら重くても問題ありませんが、公共交通機関を使う場合は軽量モデルが便利です。1人用の「ウルトラライトテント」なら1kg未満の製品もあり、ファミリーテントでは5kgをこえるテントもあります。
収納サイズにも注目し、バックパックに収まる50cm以下の長さを基準にすると持ち運びがしやすくなるでしょう。
防水性・素材のチェックポイント
テントで快適に過ごすためには、雨対策も万全にしておく必要があります。
- 耐水圧の目安
フライシート(外幕):1,500mm〜3,000mm
ボトム(床面):3,000mm以上推奨
耐水圧が高ければ雨に強くなりますが、通気性が下がり結露が起きやすくなるため、バランスの取れたモデル選びが重要です。縫い目には「シームシーリング加工」が施されているかチェックしましょう。 - 生地の特徴
ポリエステル:耐久性が高く、紫外線にも強い
ナイロン:軽量で高強度、登山や軽量志向むけ
コットン:通気性抜群だが重く乾きにくい
ポリコットン:日本の気候に合う万能型 - ポールの素材
アルミニウム:軽くて頑丈
ファイバーグラス:安価で柔軟、寒さに弱い
スチール:重いが頑丈。長期滞在や常設向き
素材の特性を理解しておくことで、「設営性」「快適性」「耐久性」のバランスが取れたテントが見つかります。
テントの種類と特徴

ここからは代表的なテント形状を紹介します。メリット・デメリットを知り、自分のスタイルに最適なテントを見つけましょう。
ドーム型テント

半球状で風に強く、初心者にも扱いやすい定番型です。ポールを交差させて立ち上げる構造で、設営が比較的簡単です。
自立式で設営場所を選ばず、内部もデッドスペースが少ないため、広めの居住空間を確保できます。風の強い場所や、地面が硬いフィールドにも対応しやすいのが特徴です。
ファミリーサイズの大型モデルもあり、前室が広いものならタープ不要でリビング空間を作れます。
ツールームテント

寝室とリビングが分かれた構造で、ひと張りで快適な生活空間を完結できます。雨の日でも移動がスムーズで、プライバシーも保てるためファミリーに最適です。
構造が複雑で設営に時間がかかる傾向はありますが、快適性が高く、一度体験すると手放せなくなる魅力があります。
ワンポール(ティピー)

1本のポールで全体を支える円錐形のテントです。設営手順がシンプルで、軽量かつ持ち運びしやすい点が魅力的。
天井が高く、立ったまま着替えができるモデルもあります。見た目がおしゃれで、SNS映えするデザインが多く、女性やソロキャンパーにも人気です。
非自立式でペグダウンが必須のため、設営の際は地面の状態に注意しましょう。
シェルターテント

床面のない大型テントで、リビングスペースや日よけ用として使われます。通気性に優れ、夏場に最適です。サイドを開放してタープのように使用できるモデルもあります。
内部に小型テントを設置する「カンガルースタイル」にすれば、寝室とリビングを分離しつつ、天候の影響も受けにくい構成が可能です。
車に連結できるテント活用法

テントを車と連結することで、より広く快適な空間が生まれます。特にファミリーキャンパーや雨天時の利用では、利便性が際立つでしょう。
カーサイドタープ・リアゲートテントの特徴
車体と一体化させるタイプのテントは、限られたスペースを効率よく使えるアイテムとして注目されています。
カーサイドタープは、車の側面または後部に取り付けて、簡易的なリビングスペースを作る装備です。タープの片側を車体に固定し、もう片側をポールで支える構造で、設営が短時間で済むのが魅力。ポールが少なく、収納時もコンパクトになるため、持ち運びやすさにも優れています。
また、車体を構造の一部として活用するため、通常のタープよりも風に強く、安定感が抜群です。設営後は、椅子やテーブルを配置すれば、くつろぎの空間が完成します。
リアゲートテントは、バックドアを跳ね上げた状態に被せて設置するタイプで、車の後部を活用したレイアウトが可能です。
特別な道具が不要で、短時間で設営できます。荷室へのアクセスがスムーズになるうえ、着替えや仮眠スペースとしても使えるため、実用性が高い構造といえるでしょう。
設営時の注意点
カーサイドタープやリアゲートテントを設営する際は、平坦で水はけの良い場所を選びましょう。車体に固定する前に接地面を清掃し、吸盤やストラップの密着を確実にしてください。
強風や大雨の時は設営を避けましょう。火器はタープ下では使わず、他の利用者や通路の妨げにならない配置を意識してください。
使用後は水分や汚れを拭き取り、完全に乾燥させてから収納すると長持ちします。
テントを長持ちさせる手入れの基本

お気に入りのテントを長く快適に使うには、使用後の乾燥と清掃をしてください。
風通しの良い日陰でしっかり乾かし、フライシートやインナーも裏返して内側まで乾燥させましょう。
土や砂はブラシで払い、樹液やカビは中性洗剤や専用剤で優しく処理します。洗濯機や高圧洗浄機はコーティングを傷めるため避けてください。
年に一度は全体を広げて点検し、生地の破れや、ポールやジッパーの状態をチェックしましょう。
手入れを習慣化することで、テントは頼れる相棒として長く活躍します。
まとめ
テント選びの基本と正しいメンテナンスを押さえて、キャンプを快適で安心感のある時間にしましょう。自分に合ったひと張りを選び、手入れを習慣にすることで、長く愛用できる相棒になります。
理想のテントを見つけ、家族や仲間との思い出をより豊かに広げてください。