CAMPINGCAR LIFE

2025.03.25

キャンピングカーって普通免許で運転可能?知らなきゃやばい基礎知識

最終更新日: 2025.03.28

「キャンピングカーに乗って自由に旅をしたい」そう思ったとき、気になるのが「普通免許で運転可能か」という疑問ではないでしょうか。レンタルや購入を考えていても、免許の条件を知らずに「運転できなかった…」なんてことになれば、楽しい計画も台無しです。キャンピングカーは普通免許でも運転できますが、条件があります。実は、免許の取得時期や車両の種類によって条件が異なるのです。知らずに選ぶと、「運転できなかった」「追加の免許が必要だった」と、後から気づくケースもあるかもしれません。そこで今回は、普通免許で運転可能なキャンピングカーの条件や、必要な免許の種類をわかりやすく解説します。免許のルールを正しく理解し、安全にキャンピングカーの旅を楽しみましょう。

キャンピングカーは普通免許で大丈夫?取得時期をチェック

キャンピングカーはアウトドアや長距離旅行に最適な乗り物ですが、「普通免許で運転してもいいものか」と疑問に思う人も多いでしょう。

実は、普通免許で対応できるキャンピングカーと、特別な免許が必要なものがあります。

特に、免許を取得した時期によって運転できる車の種類が異なるため、注意が必要です。

まずは普通免許で運転可能なキャンピングカーの条件を見ていきましょう。

要チェック!普通免許の取得時期がポイント

普通免許で運転可能なキャンピングカーは、免許の取得時期で条件が異なります。

これは、過去の道路交通法の改正によるものです。

以下の表に、取得時期ごとに運転可能な車両の条件をまとめました。

  • 取得時期:平成19年6月1日以前
    • 車両総重量:8.0t未満
    • 最大積載量:5.0t未満
    • 乗車定員:10人以下
  • 平成19年6月2日~平成29年3月11日
    • 両総重量:5.0t未満
    • 最大積載量:3.0t未満
    • 乗車定員:10人以下
  • 取得時期:平成29年3月12日以降
    • 車両総重量:3.5未満
    • 最大積載量:2.0t未満
    • 乗車定員:10人以下

平成19年6月1日以前に普通免許を取得した人は、比較的大きなキャンピングカーを操縦できます。

一方、平成29年3月12日以降に取得した人は、運転できる車両の重量がより制限されているため、車検証をしっかりチェックしておきましょう。

なお、キャンピングカーの多くは車検証に最大積載量が記載されていないため、最大積載量については特に意識する必要はありません。

運転可能かどうかを判断する際は、「車両総重量」と「乗車定員」を基準にしましょう。

普通免許で対応できない免許の取得時期

例えば、以下のようなキャンピングカーの場合は普通免許で対応できません。

  • 乗車定員が11人以上の大型キャンピングカー
  • 総重量が3.5t(または5.0t)を超えるキャンピングカー
  • 750kgオーバーのトレーラーを牽引するキャンピングカー(牽引免許が必要)

特に大型のバスコン(バスを改造したキャンピングカー)やフルコン(全改造キャンピングカー)は、普通免許では運転できない場合が多いため注意してください。

キャンピングカーの種類で免許に違いがある

キャンピングカーには、大きく分けて「自走式」と「牽引式」の2種類があります。

この違いによって、必要な免許が異なります。

  • 自走式キャンピングカー
    • 自動車本体に居住スペースが組み込まれたタイプ
  • 牽引式キャンピングカー(トレーラー)
    • 住居部分を別の車で牽引するタイプ

それぞれの特徴と、運転に必要な免許を見ていきましょう。

自走式のキャンピングカー(エンジン付き)

自走式キャンピングカーは、エンジンを搭載し、単体で走行できるキャンピングカーです。一般的に、以下のような種類があります。

  • 軽キャン・バンコン
    • 特徴:乗用車ベースで運転しやすい
    • 普通免許で可能か:〇(条件あり)
  • キャブコン
    • 特徴:居住スペースが広め
    • 普通免許で可能か:〇(車両総重量3.5t未満なら可)
  • バスコン
    • 特徴:大人数向けの広い室内
    • 普通免許で可能か:×(中型免許が必要な場合あり※)
  • フルコン
    • 特徴:設備が充実
    • 普通免許で可能か:×(中型・大型免許が必要)

※バスコンでも、乗車定員10人以下、かつ車両総重量が条件内の免許取得時期であれば普通免許で運転可能です。

基本的に、バンコンやキャブコンは普通免許で運転できます。ただし、車両総重量が3.5tを超えるキャブコンや、バスコン・フルコンは中型免許が必要です。レンタルや購入する際は、車検証に記載された「車両総重量」や「乗車定員」を必ず確認しましょう。

牽引式のキャンピングカー(トレーラー)

牽引式キャンピングカー(トレーラー)は、居住スペースと自動車部分が分かれており、車で引っ張る必要があります。運転する際に注意すべきポイントは、トレーラーの総重量です。

  • 750kg以下のトレーラー
    • 普通免許で運転可能
  • 750kg以上のトレーラー
    • 牽引免許が必要

また、牽引式キャンピングカーを運転する際は、牽引する車両の「牽引能力」にも注意が必要です。
自分の車に適したトレーラーを選ぶようにしましょう。

AT限定の免許でもキャンピングカーは運転可能

AT限定免許の場合、「キャンピングカーは運転可能か……」と気になる人も多いでしょう。

結論から言うと、一定の条件はありますが運転可能です。しかし、キャンピングカーにはMT(マニュアル車)仕様のものもあるため、選ぶ際に注意が必要です。

AT限定免許で運転OKなキャンピングカー

AT限定免許で運転するには、以下の条件を満たしている必要があります。

  1. AT仕様のキャンピングカーであること
  2. 車両総重量が3.5tに満たない(取得時期による)こと
  3. 乗車定員が10人以下であること

現在販売されているキャンピングカーの多くはAT車のため、AT限定免許でも車種の選択肢は豊富です。

特に心配する必要はないでしょう。

AT限定免許で運転NGなキャンピングカー

一方、以下のようなキャンピングカーは、AT限定免許では運転できません。

  • MT車のキャンピングカー
  • 総重量が、普通免許の条件を超えるもの(3.5t以上など)
  • 750kgを超えるキャンピングトレーラー(牽引免許が必要)

特に、中型免許が必要なバスコンやフルコンのキャンピングカーは、たとえAT仕様であっても普通免許では運転できません。

AT限定免許の人は、キャンピングカーを選ぶ際に、「AT仕様であること」と「普通免許で運転できる範囲であること」を必ず確認しましょう。

まとめ

キャンピングカーは自由な旅を楽しむための素晴らしい選択肢ですが、運転には適切な免許が必要です。免許の取得時期やキャンピングカーの種類によって運転できる範囲が異なるため、事前にチェックしておかなければ、「せっかくレンタルしたのに運転できなかった」「購入後に免許が適応していなかった」といったトラブルにつながる可能性もあります。事前に車両の重量や免許の条件をチェックしておけば、不安なく運転でき、安心してキャンピングカーの旅を楽しめます。

特に初めて運転する場合は、無理のない車両を選び、安全運転を心がけることが大切です。正しい知識を持ち、快適で楽しいキャンピングカーライフをおくりましょう。

CAM-CAR | キャンカー編集部