CAMPINGCAR LIFE

2026.03.25

キャンピングカーのトイレの種類と処理方法は?新車やシャワー付き車種の値段も紹介

最終更新日: 2026.03.25

キャンピングカーの購入やレンタルを検討する際、多くの人がトイレを付けるべきか?と考えます。「車内にトイレがあれば便利だけれど、後処理やニオイが不安」と悩む方は少なくありません。

本記事では、キャンピングカーにトイレを設置するメリット・デメリットをはじめ、トイレの種類や後処理の方法、さらにはシャワー・トイレ付きのおすすめ車種まで解説します。

キャンピングカーのトイレ事情を正しく理解し、ご自身のスタイルに合った選択をしましょう。

キャンピングカーにトイレを設置するメリット

キャンピングカー

キャンピングカーにトイレを設置すると、旅の快適性や安心感が向上します。主なメリットを2つ紹介します。

いつでも用を足せる

キャンピングカーにトイレを設置すると、場所や時間を問わずにトイレを利用できます。車内にトイレがない場合、事前に休憩場所のトイレ事情を調べたり、到着後に車から遠く離れた公衆トイレまで歩いたりする手間が発生します。

特に、大型連休中の渋滞にはまった時や、オフシーズンで目的地の公衆トイレが閉鎖されていたときなど、イレギュラーな事態が起きた際でも車内トイレがあれば困りません。トイレを設置すると、旅に安心感をもたらしてくれます。

安全に用を足せる

深夜の暗い駐車場や、街灯のない自然豊かなキャンプ場などでは、車外に出ること自体に危険がともなう場合があります。車内にトイレがあれば、悪天候の際や極寒・猛暑のなかを歩く必要がなく、防犯面でも安全です。

特にお子様や女性が同乗する場合、暗闇への恐怖心からトイレを我慢して体調を崩すケースも少なくありません。いつでも手の届く距離に清潔で安全なプライベート空間がある事実は、同乗者の心理的負担を大きく軽減します。家族全員が安心して車中泊の夜を過ごすための確実な防衛策として、トイレの設置は確かなメリットをもたらします。

キャンピングカーにトイレを設置するデメリット

キャンピングカーの車内

キャンピングカーにトイレを設置すると安心・安全な一方で、特有の苦労や妥協点も存在します。導入後に後悔しないように、デメリットも紹介します。

後処理が面倒

車内で用を足せば、当然ながら排泄物を溜める「ブラックタンク(汚水タンク)」の後処理を自分たちでする必要があります。定期的にタンクを取り外し、自宅のトイレや専用のダンプステーション(処理施設)へ汚水を流し、タンクを洗浄しないとニオイが残ってしまいます。

また、排泄物のニオイを抑えたり分解したりするための専用薬剤(ケミカル)を常備・補充するコストも忘れてはいけません。1回あたりの薬剤費に加え、旅先で在庫が切れた際の調達ルートを確保する手間もかかります。キャンピングカーにトイレを設置すると、こうした物理的および金銭的な運用コストが継続して発生するのがデメリットになります。

車内レイアウトの自由度が狭まる

限られた車内空間にトイレスペース(マルチルーム)を設けると、居住スペースや収納スペースが圧迫されます。「トイレは道の駅やキャンプ場を使う」と割り切れば、そのスペースをベッドや大型のクローゼットとして活用できるため、空間の優先順位をどう設定するかが悩ましいポイントです。

特にバンコンや軽キャンパーなどの小型から中型の車両では、わずかな空間の使い方が車内の快適性に直結します。トイレ専用の個室を設けると、食事やくつろぎスペースが狭くなったり、車内全体の開放感が損なわれたりするのがデメリットです。

キャンピングカーのトイレの種類と汚水処理方法

キャンピングカーに搭載されるトイレには、いくつか種類があります。それぞれの特徴と汚水処理の方法を解説します。

据え置き型の「カセット式トイレ」

Escape Compact C404のサニタリールームにあるカセット式トイレ。

カセット式トイレは、キャンピングカーのサニタリールーム(個室)に便座がしっかりと固定されているタイプです。家庭のトイレに近い安定感があり、走行中の揺れでもズレる心配がありません。

構造としては、あらかじめ専用の消臭・分解剤(ケミカル)を混ぜた洗浄水を使用し、便座下のブラックタンクに汚水を溜める仕組みになっています。汚水処理の際は、ブラックタンクだけをカセットのようにスライドさせて引き出します。

重いタンクを車内に持ち込まずに済むため、衛生的かつスムーズに処理できるのがメリットです。引き出したタンクは、自宅のトイレや専用の処理施設へ持ち込み、中身を流して内部をしっかり水洗いします。

取り外して車から降ろすことも出来る「ポータブル式トイレ」

マルチルーム内に置かれたポータブルトイレ。トイレの積み下ろしが楽なように、外側からもアクセスできるマルチルームが増えている。

ポータブル式トイレは、便座と汚水タンクが上下で一体化しており、好きな場所へ持ち運びが可能なタイプです。カセット式トイレと基本的な処理の原理や構造は同じですが、車体に固定されていないため、使わない時は車から完全に降ろして自宅の倉庫などに収納しておけるのが特徴です。

近年は、車内のトイレスペースをあえて作らず「マルチルーム」として広々と確保しておき、必要な時だけこのポータブル式トイレを設置するスタイルが主流になりつつあります。価格も数万円程度からと比較的安価に導入できるため、バンコンユーザーにも人気です。

「DOMETIC」のポータブルトイレ。備え付けのものと遜色ないデザインのものも(手前)登場した。

汚水処理の際は下部のブラックタンクを取り外して運びますが、カセット式と異なり車内を通って外へ持ち出す必要があるため、ニオイ漏れや運搬時のこぼれには少し気を使う必要があります。

海外仕様の輸入キャンピングカーに多い「マリン式トイレ」

マリン式トイレは、主に大型の海外製輸入キャンピングカー(モーターホーム)などに採用されている、クルーザーや船舶と同じ仕組みのトイレです。車体の床下に大容量の固定式ブラックタンクが組み込まれており、長期間の旅行でも頻繁に処理をする必要がありません。

カセット式やポータブル式のように手でタンクを持ち運ぶ必要はなく、ダンプステーションと呼ばれる専用処理設備の排水口と、車両の排水口を太い専用ホースで直接繋ぎ、バルブを開けて汚水を一気に排出します。

手を汚さずに大量の汚水を処理できる便利なシステムですが、デメリットがあります。それは、日本国内にはこのマリン式トイレに対応したダンプステーションを備えている施設が少ないという点です。そのため、国内での運用は処理場所の確保が難しいのが実情です。

軽キャンにおすすめの「折り畳み式トイレ」

居住スペースが限られた軽キャンパーや車中泊仕様のミニバンなどでも、場所を取らずに積載できるのが折り畳み式の簡易トイレです。普段はコンパクトに畳んでシート下や隙間に収納できるため、万が一の備えとして重宝します。

座面に穴が空いたパイプ椅子のような構造をしており、使用する際は便座の下に市販の専用エチケット袋をセットし、高吸水性の凝固剤を入れて使います。水や専用の薬剤を一切使わないため、断水時や車中泊の緊急時も安心です。
排泄物は凝固剤によってゼリー状に固まり、ニオイも抑えられます。使用後は袋の口をしっかりと縛るだけでよく、燃えるゴミとしてそのまま処理できるため、タンクを洗浄するような面倒な後処理が一切不要です。(※処理の際は各自治体のゴミ出しルールに従ってください)

ニオイが気にならない「ラップ式トイレ」

近年、キャンピングカーユーザーから注目を集めているのが、ラップ式トイレです。ラップ式トイレの特徴は、排泄のたびにスイッチを押すだけで、特殊な防臭フィルムが熱圧着によって排泄物を1回ごとに完全に個包装してくれる点です。

水も消臭用の薬剤も一切使用しません。完全に密閉されるため、車内に嫌なニオイが漏れず、菌の繁殖も防げます。密封された袋は、紙おむつなどと同じようにそのまま燃えるゴミとして捨てることが可能です。

重いブラックタンクを持ち運んで汚水を流したり、内部を水洗いしたりなどの、精神的・肉体的な負担のかからないトイレです。

非常時に役立つ「使い捨てトイレ」

ケンユーの「プルプルレディ」。受け口がワイドで、ふき取りに使えるポケットティッシュ付き。数ある携帯トイレの中で唯一の女性専用品。

使い捨てトイレは、100円ショップやホームセンターの防災コーナー、カー用品店などで手軽に購入できる、片手サイズのコンパクトな携帯用トイレです。ダッシュボードやドアポケットにいくつか忍ばせておくだけで、高速道路での深刻な渋滞時や、大雪による突然の立ち往生、災害時などの「もしも」の事態でも安心です。

本体の注ぎ口を直接身体にあてて使用し、内部の吸水ポリマーが瞬時に尿を固めてニオイを閉じ込める仕組みです。商品によって形状が異なり、特に女性が使用する場合は難易度が高いため、受け口が広く作られ、肌にフィットしやすい「女性専用品」や「男女兼用ワイドタイプ」を選びましょう。

【最新版】トイレ付きキャンピングカーのおすすめ4選

キャンピングカーの購入を検討している方のために、トイレを設置できる、または標準装備しているおすすめキャンピングカーを紹介します。

新車でおすすめのトイレ付きキャンピングカー

新車でおすすめのトイレ付きキャンピングカーは、MYSミスティック「ミニポップビー」とトイファクトリー「GT」です。それぞれの車種の特徴は以下のとおりです。

名称MYSミスティック「ミニポップビー」トイファクトリー「GT」
車種軽キャンパーバンコン
値段400万円~800万円~
特徴車両後部にポータブルトイレを置けるスペースあり。マルチルームにポータブルトイレ設置可能。

ミニポップビーは、軽トラックベースながら水平昇降式ポップアップルーフを採用し、展開時は約1830mmの室内高を確保できます。一方のGTは、ハイエースのスーパーロングをベースに高断熱仕様のアクリル二重窓や常設2段ベッドを標準装備しているのが特徴です。

手ごろな価格でトイレ付きのキャンピングカーを購入したい方はミニポップビー、車内でゆったりと過ごしたい方にはGTがおすすめです。

シャワーとトイレ付きのキャンピングカー

トイレだけでなく、シャワー付きのキャンピングカーを購入したい方には、バンテック「ZiL520」とダイレクトカーズ「TRIP(トリップ)」がおすすめです。それぞれの車種の特徴は以下のとおりです。

名称バンテック「ZiL520」ダイレクトカーズ「TRIP(トリップ)」
車種キャブコンキャブコン
値段1,300万円~1,500万円~
特徴シャワールームとトイレルームをコンパクトにまとめたマルチスペースあり。バスルーム付きで長旅でもくつろげる。

ZiL520は、56Lの生活用水タンクと電気およびエンジン熱交換による温水設備を備え、安定した温度でシャワーを利用できるのが特徴です。一方のTRIPは、大容量135Lの給水タンクと瞬間温水ボイラーを標準装備し、湯切れの心配なく本格的なシャワーを利用できます。

さっと浴びれるシャワーを希望する方はZiL520、バスタイムを楽しみたい方はTRIPを検討してみてください。

キャンピングカーのトイレの汚水処理でNGなこと

キャンピングカーのトイレを設置するうえで、NGなことがあります。ルールを正しく理解し、キャンピングカーライフを楽しんでください。

道の駅やお店のトイレに汚水を勝手に流さない

北海道の「道の駅つるぬま」にある実際の看板。トラブルと無縁ならば本来このような看板はなかったはず。

ブラックタンクに溜まった汚水を、道の駅やコンビニ、商業施設などの公衆トイレに持ち込んで流すのはマナー違反です。公衆トイレは、一度に10L〜20Lもの大量の汚水やトイレットペーパーを受け入れる設計になっていません。

くわえて、キャンピングカーのトイレに使用される消臭・分解用の特殊なケミカル(薬剤)をそのまま流し込むと、配管詰まりを引き起こすだけでなく、施設側の浄化槽で排泄物を分解するバクテリアを死滅させる恐れがあります。バクテリアが機能しなくなると浄化槽の処理能力が完全に停止し、施設全体に甚大な修繕コストや営業被害をもたらす原因になります。

キャンピングカーの汚水処理は、必ず自宅のトイレでおこなうか、RVパークなどに併設された専用のダンプステーションを利用しましょう。

自然に汚水をまかない

「人がいない山奥だから」「土に還るから」と、汚水を山林や野原などの自然環境に捨てるのはやめましょう。野生動物の生態系を壊したり、農家が管理する牧草地に深刻な菌の被害をもたらしたりするおそれがあります。

自然界に人間の排泄物や化学処理された専用薬剤(ケミカル)をまき散らすと、その異臭によって野生動物の行動を狂わせる原因になります。また、単なる空き地に見える場所であっても、酪農家が家畜の飼料用に管理する牧草地であるケースは少なくありません。そこへ外部の菌やウイルスを含む汚水を捨てれば、乳牛などに深刻な感染症の被害をもたらし、農家の生活基盤を破壊するおそれがあります。

キャンピングカーの利用者として、環境と地域住民への配慮を忘れてはいけません。長くキャンプを楽しむために、お互いにマナーを守って楽しみましょう。

キャンピングカーのトイレは公衆トイレとの併用がおすすめ

キャンピングカーにトイレを設置すると便利ですが、使用回数が増えればそれだけタンクは早く満杯になり、後処理の手間も増えます。そこでおすすめなのが、公衆トイレとの併用です。

一般的なSAのトイレ。冷暖房完備でどんな季節でも使いやすい。
道の駅でよく見かける感じのトイレ。近年できたばかりの道の駅のトイレは、SAを思わせるものも。

日中の移動中や観光時は、道の駅や高速道路のサービスエリア(SA/PA)など、清潔に保たれた公衆トイレをメインに利用します。そして、深夜から早朝にかけての時間帯や、周囲に施設がない緊急時のみ車内のトイレをサブとして使うスタイルです。

実際に災害地支援として貸し出されていたキャンピングカー。個人所有していればこの上なく安全なシェルターになる。

この方法なら、数泊の旅行でもタンクが満杯になるリスクを減らし、帰宅後の処理負担を大幅に軽減できます。

まとめ

キャンピングカーにトイレを設置するかどうかは、いざという時の安心感と、後処理やスペース縮小の手間のどちらを優先するかで決まります。

近年は、後処理の手間が少ないラップ式トイレや、必要な時だけ持ち込めるポータブル式トイレが普及し、トイレを設置しているキャンピングカーも増えました。ご自身やご家族の旅のスタイル、予算、車両のサイズに合わせて、無理のないトイレ選びをしてみてください。

マナーを守りながら、安全で快適なキャンピングカーライフを満喫しましょう。人気のキャブコンを購入したい方には、以下の記事がおすすめです。


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CAM-CAR | キャンカー編集部

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