2023.09.19
【山下穂尊連載#0】キャンピングカー愛を語る「アウトドアと出会ったのは、”生まれた瞬間”」
最終更新日: 2023.09.25
元いきものがかりのギタリストで、ご自身もキャンピングカーの旅を楽しんでいる山下穂尊さんの連載企画がスタートします!
記念すべき初回は「#0」ということで、山下さん自身の生い立ちや、アウトドアと出会ったきっかけなどをお話しいただきました。
執筆にあたりご挨拶
CAM-CARを閲覧頂いている皆様、初めまして。山下穂尊と申します。
以前は「いきものがかり」というグループのメンバーとして活動しておりましたが、数年前にグループから離れて以降、様々な場所を巡りつつ、個人的な活動に勤しんでおります。
そんな中、キャンピングカー総合ウェブサイト「CAM-CAR」さんとご縁がありまして、ここに僕のキャンピングカー事情を執筆させて頂く運びとなりました。
今回はその第一弾ということで、アウトドアやキャンピングカーとの”出会い”や”経緯”など、簡単ながら紹介していきたいと思います。
これを読まれている方々には、キャンピングカーを持ちたいけれどそこまで至らないという方や、何十年も乗り続けている強者の方、とりあえず興味はあるけれど…という方など様々な人がいると思います。
僕自身も乗り始めて7年くらいのまだまだ新参者ではありますが、これまでの経験や、体験、おこがましくもアドバイスやちょっとしたアイデアなどお届けできたら、と淡い期待をもって執筆させください。
昨今の急激なアウトドア、キャンプブームには驚きを隠せませんが、皮肉にも新型コロナがその扉を多くの方々に開けさせてくれたのかもしれませんね。
キャンピングカーやアウトドアを通じて、そして”CAM-CAR”のような世界中に繋がれるウェブという媒体を介して、素敵な空間が生まれていくことを願っております。
自己紹介
僭越ながら軽い自己紹介をさせて頂きますね。
「いきものがかり」というグループ自体は、調べればいくらでも出てくると思うので割愛させて頂きます。
ざっくり高校時代から数年前まで20年くらい在籍しておりました。もしかしたらライブに足を運んでくれた方もいるかもしれませんね。向かって右側にいたヤツです。
いつの間にかそんなグループもベテランの仲間入りをしておりますね。年月は早いものです。
アウトドアとの出会い
そんな自分がアウトドアというものと出会ったのは、”生まれた瞬間”でした。
ちょうど僕が生まれる頃、両親のアウトドア好きが高じて、両親の仲間と一緒に群馬の山奥でログハウスを建築中だったのです。完成までに1~2年を費やして。その最中に僕が生まれたので、その群馬の山の名前を頂いて「穂尊」となりました。なので物心ついた時にはその山小屋に頻繁に出入りしていたのが原体験なのだと思います。
春夏秋は山菜やら釣りやら、夏野菜狩り、虫取り、きのこ、果物狩り、そしていつでもとにかく焚き火。
冬はスキーに温泉、若くして一度スノーボードに浮気をし、この十年くらいはもっぱらスキーに戻りました。理由は体力的な問題です(笑)
4~5歳の時に薪割り中にナタが右足首丈夫付近に直撃して大泣きしたのが思い出です。見事に抉れた足を見た父親が「そんなもん舐めときゃ治る」と言って赤チン(←今無いみたいですね。)だけ塗られたのが未だに忘れられません。
大人になった今も当時の傷跡が残っている話をしたら、親父は「あれは縫うべきだったな」と普通に言ってました。(おい、繁(父)よ…。)
そんなこんなで、山遊びは生活の一部になっていました。ちなみに自宅は神奈川県の海老名市だったので、当時はまだ圏央道なんてものはなく、自宅から群馬まで最低5時間くらいはかかっていた記憶があります。(今では3時間余裕で切る)
車中泊の原型となったカートレイン
当時の実家の車はいすゞの「ビックホーン」。わかるベテラン勢にはわかるはず。
当時幼少期の自分は”ただの大きな四駆”くらいにしか思っていませんでしたが。笑
いわゆる”SUV”ですね。それの後部座駅を父親がベニヤ板なんかを使って改造してベッドにしていましたね。今でいう車中泊の原型のようなことをしていました。山小屋までの道中、子供は後ろのベッドで寝かせて現地まで行く、とかよくしていました。
これも昔の話でわかる人にはわかるかもしれないですが、当時「カートレイン」というのがありまして、僕はたまに北海道まで大洗からのフェリーで向かうことがあるんですが、それはその列車版です。
大きめのパレットのようなものに車を乗せてフォークリフト(だった気がする)で貨物車に車ごと積んでくれる。で、搭乗者はいわゆる寝台車に乗って北は北海道、西は広島まで行ってそこから車を降ろして、マイカーで旅をする、というシステムでした。あれはもう無いのかな??結構画期的だし、子供心には車にも寝台車にも乗れるわけでワクワクが止まらない、という感じでしたね。
二段ベッドが縦に真ん中分け通路で備え付けられているタイプと、車体の端が通路になっていてちょっと個室みたいになっている二段ベットがあるタイプとあったかな。個人的には後者が好きでした。どちらも二階ベッドは今でいうキャブコンのバンクベッドに登るワクワク。
(昔、個人旅行で上海から香港まで寝台車で向かった時には後者の三段ベットでした。「おいおい。三段かよ…中国すげぇな…」という素直な感想が口から漏れた二十歳の夏でした。)
6歳の夏休みにそのカートレインで行った北海道周遊は素敵な思い出です。
キャンピングカーとの出会い
さて、そんなカーライフを送る中、小学校高学年の頃に「キャンピングカー」との出会いが訪れました。ある夏休み、家族ぐるみで仲の良い家族、3家族でカナダに行ったんですね。その旅で、初めて一家族一台キャンピングカーをレンタルして3台でカナダを巡る、というものでした。小学生の我々は大興奮。もちろん大人も同様だったのだと思います。初めてのキャンピングカーでバンクベットによじ登りたがらない子供も大人も、私は知らない…。
記憶の中ですが、バンフのホットスプリングだったり、カルガリー、アサバスカ氷河、ロッキー山脈、などなど回ったことがキャンピングカーに触れた第一衝動だったのだと記憶しています。確か、フォードベースの大きなキャブコンでしたね。向こうではそれすらも小さい方なのでしょうが。色んなキャンプ場を巡りましたが、印象としては排水や給水の設備だったり、所謂「キャンピングカー文化」が根付いていた印象が、約30年も前にも成立していたのが衝撃的でした。勿論、日本とは環境や道路交通事情、広大な土地柄などなど、違いますから単純に比較はできないとは思いますが。
おしまいに
日本は独自にそれぞれの最大公約数を探して、違う新しいキャンピングカーや車中泊、アウトドアの文化がこれから根付いていくと良いですね。そこに微力ながら貢献していけたら幸いです。まだまだそれぞれのルールやマナーを守れていない、という話も聞きますし。
さてそんな中、まさにこの夏に久しぶりに北海道を二十日程かけて周遊して来ました。そんな話や、何故僕がキャンピングカー購入に至ったか、その後どのような使い方をしてきたか、しているかなど、またこちらにて記していきたいと思います。
なんでも掘れば掘るほど奥が深い。ちなみにアウトドアギアの中でも個人的にも大好きなランタンの話は、またさせてくださいね。ただのランタンマニアでもあるのです。笑
以上、先ほど北海道から帰郷したばかりの山下穂尊がお送りさせていただきました。(←これマジです)
ではでは、see you next!