2026.10.20
キャンピングカーのチャイルドシートは義務?法律と安全な取り付け方法を解説
最終更新日: 2026.10.20
監修:渡辺圭史(編集者・アウトドアライター)
キャンピングカーでも、6歳未満の子どもには原則としてチャイルドシートの使用が義務付けられています。ただし、横向き座席や2点式シートベルトなど、普通乗用車とは異なる座席構造もあり、手持ちの製品を取り付けられるとは限りません。
安全に家族旅行を楽しむには、車両の座席とチャイルドシートが適合しているかを事前に確認することが欠かせません。法律上の義務や製品の選び方、取り付け時の注意点、レンタルキャンピングカーでの手配方法を解説します。
キャンピングカーでもチャイルドシートは必要

キャンピングカーにも、一般的な乗用車と同じく道路交通法が適用されます。
| 項目 | 法律上の規定 | キャンピングカーでの注意点 |
| 6歳未満の幼児 | 着用義務あり | 乗車人数に応じて固定可能な座席を確保する |
| 免除されるケース | 負傷や病気など一定の事情 | 車両構造上固定できない場合もあるが、安全面では推奨されない |
| 罰則 | 交通違反点数1点 | 違反だけでなく、事故時の重大な危険につながる |
道路交通法における基本ルール
道路交通法では、6歳未満の幼児を自動車に乗せる場合、原則としてチャイルドシートを使用することが義務付けられています。キャブコンやバンコンなど、キャンピングカーのタイプによって扱いが変わるわけではありません。
法律上の義務は6歳未満ですが、6歳以上でも大人用シートベルトを正しく着用できない場合は、ジュニアシートの使用を検討しましょう。JAFでは身長150cm未満を使用の目安としており、肩ベルトと腰ベルトが正しい位置を通るか確認することが大切です。
車両構造による免除規定とは
キャンピングカーには、横向き座席や2点式シートベルトなど、チャイルドシートを固定できない座席があります。道路交通法施行令では、車両の構造上取り付けられない場合などに免除規定が設けられています。
ただし、取り付けられない座席があるだけで一律に免除されるわけではなく、ほかに使用できる座席があるかなど、適用条件の確認が必要です。法律上免除される場合でも、安全が保証されるわけではありません。
固定できる座席があるなら、そこへ設置するのが優先です。乗車予定の子どもの人数に対して適合する座席が足りない場合は、乗車人数や車両の見直しも必要になります。
助手席より後部座席への設置を優先
安全面では、必要な設備を備えた後部座席への設置が基本です。
助手席ではエアバッグが作動した際に、子どもが重大なけがをする危険があります。特に、助手席エアバッグが作動する状態で後ろ向きチャイルドシートを取り付けてはいけません。車両と製品双方の取扱説明書で設置条件を確認しましょう。
やむを得ず助手席に取り付けるときも、車両メーカーとチャイルドシートメーカーが指定する条件を守りましょう。
キャンピングカーに適合するチャイルドシートの選び方

購入やレンタルの前に、取り付ける座席の向き、シートベルトの種類、固定方式を確認します。
| 確認項目 | チェックするポイント | 適合しない場合のリスク |
| 座席の向き | 製品が指定する向きに設置できるか | 本来の安全性能を発揮できない |
| シートベルト | チャイルドシートが対応する方式か | 確実に固定できない |
| 固定方式 | ISOFIX対応金具の有無 | ISOFIX専用モデルを取り付けられない場合がある |
座席の向きとシートベルトを確認する
キャンピングカーには、前向き、後ろ向き、横向きなどの座席があります。チャイルドシートは製品ごとに設置可能な座席の向きが決まっているため、指定外の座席へ自己判断で取り付けてはいけません。
古い車両などでは、2点式シートベルトが使われている場合もあります。現在販売されている製品の多くは取り付け条件が限定されているため、車両側と製品側の両方を確認します。
ISOFIXは実際に使う座席で確認する
ISOFIXは、専用金具を使ってチャイルドシートを車体へ固定する方式です。取り付けミスを減らしやすい一方、車両側に対応金具がなければ使用できません。
ベース車両の前席がISOFIXに対応していても、架装された後部座席には金具がないことがあります。ISOFIX専用モデルを選ぶ際は、実際に子どもを乗せる座席が対応しているかを確認してください。また、製品によっては専用の固定ベルトや支柱を使用するため、車両側の設備や床面の構造にも注意が必要です。
車内を圧迫しにくいサイズを選ぶ
大型のチャイルドシートは、キャンピングカーの通路やテーブル周辺を圧迫し、ベッドを展開する際の移動にも手間がかかります。
まずは、国の安全基準に適合したチャイルドシートを選びましょう。製品に付いている「Eマーク」が、その目印になります。そのうえで、車両への取り付け条件を確認し、軽量・コンパクトなモデルを検討すると、限られた車内空間を使いやすくなります。
キャンピングカーへのチャイルドシート取り付け方法

取り付け方は製品によって異なります。以下は基本的な流れですが、作業時は必ずチャイルドシートの取扱説明書に従ってください。
| 取り付け手順 | 実施内容 | 確認ポイント |
| 座席の確認 | 指定された座席へ設置する | 座席の向きや固定方式を確認 |
| ベルトを通す | 指定された経路へ通す | ねじれやたるみを残さない |
| 固定を確認する | 本体を揺らして確認する | 製品説明書の基準を満たしているか確認 |
3点式シートベルトで固定する場合
シートベルト固定タイプは、製品が指定する経路へベルトを正確に通します。ねじれや緩みがあると、本来の性能を発揮できません。
本体を座席へしっかり押し付けながらベルトのたるみを取り、最後に固定状態を確認します。許容される本体の動きは製品ごとに異なるため、取扱説明書の基準に合わせてください。子どもを座らせたあとは、肩ベルトやバックルの位置、ねじれや緩みがないかも確認します。
2点式シートベルトでは無理に固定しない
2点式シートベルトの座席には、一般的なチャイルドシートを取り付けられない場合があります。
対応製品が見つからなければ、3点式シートベルトやISOFIXを備えた別の座席を使用します。適合しない製品を無理に固定するのは避けましょう。
横向き座席への無理な取り付けは避ける
キャンピングカーの横向き座席は、一般的なチャイルドシートの取り付けを想定していません。製品の適合条件にない座席へ無理に固定すると、本来の安全性能を発揮できない危険があります。進行方向を向いた適合座席への設置を基本としましょう。
適合する座席を確保できない場合は、別のキャンピングカーを選ぶことも選択肢になります。
レンタルキャンピングカーでは予約時に確認する

レンタル車を利用する場合、出発当日ではなく予約段階でチャイルドシートの手配と適合性を確認します。
| 手配方法 | メリット | 注意点・デメリット |
| レンタル会社のオプション | 車両に合う製品を案内してもらいやすい | 在庫や追加料金の確認が必要 |
| 自前の製品を持ち込む | 子どもが使い慣れている | 車両との適合確認が必要 |
| 現地で調達する | 出発時の荷物を減らせる | 適合製品を確保できない可能性がある |
レンタル会社のオプションを利用する
レンタル会社がチャイルドシートを用意していれば、車両との適合について事前に相談できます。ただし、繁忙期には在庫がなくなる可能性もあります。
予約時に子どもの年齢や体格を伝え、利用できるモデルと追加料金を確認しておきましょう。
自前の製品を持ち込む
普段使っているチャイルドシートなら子どもも慣れていますが、レンタル車へ取り付けられるとは限りません。
座席の向き、シートベルトの方式、ISOFIX金具の有無を確認し、製品名をレンタル会社へ伝えて相談します。同じ車種名でも年式や架装仕様によって設備が異なるため、実際に借りる車両での確認が必要です。
子どもと安全に旅するための車内ルール
チャイルドシートの固定だけでなく、走行中の過ごし方や休憩の取り方も安全に関わります。
| 危険な状況 | 発生しうるリスク | 対策 |
| 走行中のベッド使用 | 急ブレーキ時に投げ出される | 安全装置を使用できる座席に座らせる |
| 長時間の連続走行 | 疲労やストレスが増える | 定期的に休憩を取る |
| 駐車中の温度上昇 | 熱中症や脱水 | 子どもを車内へ残さず温度を管理する |
走行中はベッドを使わず、乗車用座席に座る
キャンピングカーには、ダイネットの座席を走行中にも使用できるモデルがあります。ただし、すべての座席が乗車用として認められているわけではありません。走行中はベッドで横になったり車内を移動したりせず、乗車用として指定された座席でチャイルドシートやシートベルトを使用しましょう。
子どもがぐずっても走行中にはチャイルドシートから降ろさず、安全な場所へ停車してから対応してください。
車内温度と子どもの体調を確認する
夏場の車内は短時間でも温度が上昇します。子どもを残したまま大人だけで車外へ離れることは避け、水分補給や日よけも行いながら体調を確認します。
長距離移動では定期的に休憩を取り、チャイルドシートから降りて体を動かせる時間を作りましょう。お気に入りのおもちゃや絵本を用意し、移動時間に余裕を持たせることも負担の軽減に役立ちます。
キャンピングカーのチャイルドシートに関するまとめ
キャンピングカーでも、6歳未満の子どもには原則としてチャイルドシートが必要です。選ぶ際は、実際に使用する座席の向き、シートベルトの種類、ISOFIX対応状況を確認します。
2点式シートベルトや横向き座席では取り付けられない製品があるため、自己判断による固定は避けてください。レンタル車は予約段階で設備とオプションを確認し、走行中は乗車用座席から移動させないことが基本です。
車両とチャイルドシート双方の取扱説明書に従い、確実に固定できる座席を確保しましょう。
この記事の監修者
渡辺圭史(わたなべ・けいし)|編集者・アウトドアライター
キャンピングカー専門誌の編集長を経て、現在はキャンピングカー、車中泊、クルマ旅を中心に、専門誌やウェブメディアの記事制作に携わる。取材・執筆に加え、企画立案、構成、編集、校正、コンテンツ監修まで幅広く手がけている。自身も車中泊仕様の軽バンで各地を巡り、現場で得た経験と編集者としての視点を生かして情報を発信。本記事では、専門分野の知見に基づいて内容と表現を確認している。