2025.07.22
夏のキャンピングカー旅行を快適に!暑さ対策とおすすめ装備

最終更新日: 2025.07.22
青空の下、自由に旅を楽しめる「キャンピングカー」は、アウトドアや旅行が好きな方にとって理想的な相棒です。ですが、夏のキャンピングカーは車内が高温になりやすく、準備を怠ると体調を崩す恐れがあります。
本記事では、キャンピングカーですごす夏の旅を安全かつ快適にするために必要な暑さ対策と、おすすめの装備を詳しく紹介します。この夏、快適な車中泊を楽しみたいあなた。ぜひ参考にして準備を進めてください。
夏のキャンピングカー旅行に暑さ対策が必須な理由

夏のキャンピングカーは車内が暑くなり、熱中症や寝苦しさなど思わぬトラブルの原因になります。
そこで、なぜ夏のキャンピングカーに特別な暑さ対策が求められるのか、背景にあるリスクを理解しておきましょう。
夏の車内はどれくらい暑い?実際の温度とリスク
JAF(日本自動車連盟)のテストでは、外気温が35℃の日に数時間で車内温度は50℃を超え、ダッシュボードは70℃以上にも達することが報告されています。
特に気密性の高いキャンピングカーは熱が逃げにくく、短時間でサウナのような状態になる危険性も秘めています。こうした環境では、熱中症を引き起こしやすく、重症化するケースも少なくありません。
だからこそ、旅の安全を守るためにも、車内の高温リスクを理解し、適切な対策を講じる必要があります。
参照:JAF
快適な睡眠と安全な運転のために対策が欠かせない
暑い夜の車中泊では、快適な睡眠を確保することが旅の安全につながります。
日本の夏は熱帯夜になることも多く、エアコンなしの車内では寝苦しさから十分に眠れず、疲労が残りがちになるかもしれません。
睡眠不足のまま運転すると、集中力や判断力が低下し、事故のリスクが大幅に高まります。
家族や自身の健康を守り、旅行を楽しく続けるためには、夜間の暑さ対策は必ず準備しておきましょう。
夏のキャンピングカーを快適にする基本の暑さ対策

暑さ対策のコツを知っておくだけで、夏の車中泊はとても快適になります。
ここからは、車内の温度を下げるための基本テクニックに加え、役立つ装備や便利グッズまで、段階的にご紹介します。自分に合った方法を選びながら、無理なく実践してみてください。
車内の温度を下げる基本テクニック
ちょっとした工夫を取り入れるだけで、車内の暑さは軽減可能です。
ここでは、今すぐ試せる基本テクニックをご紹介します。
以下の項目を意識するだけで、夏の車中泊が快適に変化するでしょう。
- 駐車場所を工夫する
日中は建物の陰や木陰など、直射日光が当たらない場所に駐車しましょう。日差しを遮るだけで車内の温度上昇を抑え、内部への熱の侵入も減らせます。 - 涼しい場所を選ぶ
滞在先の選び方も大切です。標高が100m上がるごとに気温は約0.65℃下がるといわれ、標高1,000m前後の高原なら平地よりも涼しく過ごせます。湖畔や海沿いのスポットも、涼しい風が吹き抜けて心地よい環境が期待できるでしょう。 - 風の通り道を作る
効率よく熱気を外に逃がすためには換気が欠かせません。ルーフベンチレーター(換気扇)を排気モードに設定し、対角線上にある窓を少し開けることで空気が流れ、車内の熱気をスムーズに排出でき、効果的に空気が循環します。 - 断熱性能を確認する
キャンピングカーはモデルによって断熱性能が異なります。
壁面に断熱材がしっかり充填されたキャブコンは外気の影響を受けにくい構造になっており、キャンピングカーの断熱性を理解しておくと、対策の方向性が見えてきます。
エアコン・ポータブルクーラーの選び方と設置
近年の猛暑は、基本的な工夫だけでは限界があり、冷房装置の導入が欠かせません。
ここでは、家庭用エアコン、ポータブルクーラー、サーキュレーターといった冷房装置の特徴と設置ポイントをわかりやすく解説します。
- 家庭用エアコン
車内全体を快適に保つなら、家庭用エアコンがもっとも強力です。
近年のキャンピングカーでは主流となっており、家庭と同じレベルの冷房能力で、真夏でも車内全体を快適な温度にできます。
ただし、消費電力が大きいため、大容量のサブバッテリーや外部電源が必要です。室外機の設置場所の確保やバッテリー増設など、専門的な工事とコストも想定しておきましょう。 - スポットクーラー(ポータブルクーラー)
持ち運び可能で、設置工事が不要なパーソナル冷房装置です。
エアコンに比べて消費電力が少なく、DIYでも設置できます。
ですが、車内全体を冷やす能力はなく、あくまで首や顔など体の一部に冷風を当てる補助的な役割といえるでしょう。 - サーキュレーター・扇風機
冷たい空気を効率よく循環させるために欠かせないのがサーキュレーターや扇風機です。
車内の空気を循環させ、エアコンの冷気を隅々まで行き渡らせたり、窓から外の涼しい風を取り込んだりします。
ただし、単体では冷却効果がないためエアコンや外気と組み合わせて使うのが効果的です。
車内を涼しく保つ便利グッズ
冷房装置と組み合わせることで、さらに快適な車内環境を作れるのが、手軽に使える便利グッズです。
ここでは、簡単に導入できて効果の高いアイテムを紹介します。どれも暑さ対策の強い味方になってくれるでしょう。
- サンシェード
直射日光を遮り、車内温度の上昇を防ぐ基本アイテム。
窓からの強い日差しは車内を猛烈に熱くする最大の原因です。すべての窓にサンシェードを取り付けることで、光を遮り熱の侵入を抑えられます。
- アクリル二重窓
断熱効果を高めつつ、虫対策や換気にも役立つのがアクリル二重窓です。
キャンピングカー専用の二重窓は、ガラスの間に空気の層を持たせることで外の暑さを伝えにくくします。 - 冷感グッズ
暑さで寝苦しい夜に重宝するのが、冷感グッズです。
冷感敷きパッドや保冷枕、首元を冷やすネッククーラーなどは、エアコンを控えたい夜に体を効率よく冷やしてくれます。
紹介した便利グッズは、エアコンが取り付けられないキャンピングカーでも暑さ対策ができるため、気軽に試しやすいのも魅力です。ぜひお試しください。
夏のキャンピングカー旅行をさらに快適にするコツ

暑さ対策のみで夏の車中泊を快適にするには不十分です。
ここからは、虫の侵入や食べ物の管理、電源の使い方など、夏特有のトラブルを防ぐための工夫をご紹介します。
ちょっとした知識と準備で、旅の快適さはさらにアップします。
虫対策や食べ物管理
夏は蚊やハチなどの行動が活発になり、ドアや窓の隙間から車内に入り込みやすくなります。網戸をしっかり閉めたり、虫除けスプレーを併用したりして、侵入を防ぎましょう。
また、食べ物の管理も重要です。
においの強い生ゴミや食材を放置すると、害獣を呼び寄せる原因になります。
食材はクーラーボックスや車載冷蔵庫に入れ、ゴミは密閉して早めに処理しましょう。食中毒のリスクも防げ、安心できる旅が続けられるでしょう。
バッテリーと電源管理
夏のキャンピングカー旅を充実したものにするためには、、電源の準備が重要です。
家庭用エアコンを使うならサブバッテリーの容量をチェックし、残量に気を配りましょう。ポータブル電源やソーラーパネルを併用すると安心です。
長時間の冷房には、電源付きのキャンプ場やRVパークの利用もおすすめです。
まとめ
夏のキャンピングカー旅行は、魅力の裏に「暑さ」という大きな課題が存在します。
ですが、これまで見てきたように、対策方法はひとつではありません。
この記事で紹介した情報を基に、ご自身のキャンピングカースタイルや予算に合った暑さ対策を計画し、忘れられない素晴らしい夏の思い出を作ってください。