2025.08.13
車の断熱材で快適な車中泊を実現する方法

最終更新日: 2025.08.14
「夏は車内が蒸し風呂のように暑い」「冬は寒くて眠れない」
そんな車中泊の悩みを感じたことはありませんか。
実は、車に断熱材を取り入れるだけで、快適さは大きく変わります。断熱材は、車内の温度を一定に保つだけでなく、省エネ効果や騒音の軽減、結露防止にも役立つ優れた素材です。
本記事では、車の断熱材の基本から、種類別の特徴、設置場所ごとの選び方、DIY施工時のポイント、そして効果を長持ちさせるメンテナンス方法まで、初めてでも分かりやすいようにまとめています。
車中泊をもっと快適にしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
車の断熱材が必要な理由とその効果
「車中泊を快適にしたい」と感じている方にとって、断熱材の導入は非常に効果的な方法です。
車のボディは薄い鉄板で構成されているため、外気温の影響を直接受けやすく、冷暖房の効率に影響を与えます。そこで注目したいのが車の断熱材の役割です。
断熱材を導入することで、以下のようなメリットが得られます。
室温の安定
夏は直射日光による熱気を遮断し、冬は冷気の侵入を防ぎます。エアコンとの相乗効果で快適さを保てるのが魅力です。
電力消費の削減
冷暖房機器の使用時間が短くなれば、ポータブル電源やバッテリーの節約にもつながります。省エネ志向の方にもおすすめです。
結露やカビの予防
車内と外気との温度差を緩和することで、結露の発生を抑制。カビや錆の原因を未然に防ぐ効果があります。
騒音の軽減
雨音や道路の騒音をやわらげ、静かな車内空間を実現。就寝時やリラックスタイムにも役立ちます。
このように、車の断熱材は温度・湿度・音といった車中泊のストレスを減らす頼れる存在です。これから本格的に車中泊を楽しみたい方は、断熱対策から始めてみてはいかがでしょうか。
車の断熱材の種類と特徴

「断熱材」と言っても、種類や性能はさまざまです。車中泊を快適にするには、使用場所や目的に合わせて適切な断熱材選びが欠かせません。
ここでは、車の断熱材としてDIYでよく使われている代表的なタイプを紹介します。それぞれの特徴・メリット・デメリット・適した使用箇所を比較しながらチェックしてみましょう。

この他にも、太陽光を反射して熱の侵入を防ぐアルミ遮熱シートや、窓に使えるプラダン(プラスチック段ボール)を併用することで、さらに高い断熱効果が期待できます。これらを組み合わせることで、予算や施工環境に応じた柔軟な断熱対策が可能です。
車の断熱材の施工場所と選び方

断熱材を使うなら、「どこに、どの素材を使えばもっとも効果的なのか」の理解が大切です。
施工場所ごとに適した断熱材を選べば、「断熱性の向上」「省エネ」「騒音対策」すべてに効果が期待できます。
ここでは、部位別のおすすめ素材とその理由を紹介します。
壁・天井
車の内壁や天井は曲面が多いため、柔らかくて詰めやすい断熱材が適しています。グラスウールやシンサレートがおすすめです。
ポイントは素材を押し込むだけでなく、隙間なく丁寧に詰めることで効果が高まります。
床
地面に近い床は冷えやすいため、熱を遮る性能の高い硬質素材が必要です。
スタイロフォームは加工しやすく、フェノールフォームは断熱性能が最上級クラスです。
ポイントは荷重がかかる場所のため、耐久性のある素材をしっかり敷き詰めてください。
窓
窓は外気と直に触れるため、断熱材によるカバーがもっとも効果を発揮します。
スタイロフォームを窓の形にカットしてはめ込むだけでも、体感温度が大きく変わります。自作すると安上りです。
コスト
DIYなら2〜5万円、プロに依頼すると10万円以上が目安です。
性能とコストのバランスを考えて、自分に合った施工方法選びが、長く快適に過ごすためのポイントです。
車の断熱材をDIYで施工する方法と注意点

「自分の手で車の断熱材を施工してみたい」
そんな方にとって、DIYはコストを抑えつつ自由に設計できる魅力的な方法です。ただし、断熱効果を高めるにはいくつかの基本ポイントを押さえる必要があります。初めての方でも失敗の可能性を低くするコツと注意点を紹介します。
隙間をつくらない
断熱材は、「動かない空気の層」によって熱の移動を遮断します。
そのため、わずかな隙間でも効果は下がり、結露の原因になる可能性もあります。断熱材の継ぎ目や端はテープや防水テープで徹底的に隙間を埋めましょう。
素材の特性を理解する
断熱材にはそれぞれ特性があります。素材ごとの弱点を理解せずに使うと、期待した効果が出ないばかりか逆効果になりかねません。
グラスウールは湿気に弱いため、防湿シートでのカバーが必須です。スタイロフォームは熱に弱いため、ヒーターやインバーターなどの近くでは使用を避けるのが無難です。
安全性を確認する
断熱材や接着剤には、化学物質を含む製品もあります。推奨の対策はJISのF☆☆☆☆(エフフォースター)表示がある製品を選ぶと、ホルムアルデヒドなどの放散量が少なく、安心して使えます。
DIY施工は、自分のペースで進められるうえ、愛車への愛着も増します。
ただし、素材の扱い方や施工精度次第で断熱効果が大きく変わるため、丁寧に作業を進めていきましょう。
車の断熱材施工後に必要なメンテナンスと工夫

車に断熱材を取り入れたら、それで終わりではありません。効果を長く持続させ、快適な車内環境を保つためには、日々のちょっとした工夫が大切です。
ここでは、断熱材の性能を引き出すために実践しておきたい3つのメンテナンスポイントを紹介します。
定期的な換気をする
車内に湿気がこもると、断熱材の劣化やカビの発生につながります。とくにグラスウールなどの繊維系断熱材を使用している場合、湿気の影響を受けやすいため注意が必要です。
週に1〜2回は窓やドアを開け、新鮮な空気と入れ替える時間をつくりましょう。
除湿グッズを活用する
車内の湿度を効率的に下げるには、市販の除湿剤や炭素材のアイテムを使うのも効果的です。
ベッド下や窓まわり、収納スペースなど、湿気がたまりやすい場所に配置するといいでしょう。
定期的な点検をする
断熱材が長く機能するためには、施工箇所の点検も欠かせません。走行中の振動でズレたり剥がれたりするケースもあるため、目視でのチェックを定期的にしましょう。
メンテナンスを習慣にすることで、車の断熱材の性能を活かし、車中泊の快適性をより高められます。
自作が不安に感じる方は元々断熱材が入ったキャンピングカーを購入することも検討しましょう
「本当に安全に仕上がるか不安…」「書類や構造変更に自信がない…」そんな方は、キャンピングカーのビルダーや販売店などから購入することも考えてみてください。いくら安く済ませたいからと言ってもやはりお金は命には代えられません。
中でも、日本RV協会(JRVA)に加盟しているビルダーや販売店は厳しい入会審査を合格した安全の会社ばかりなので、さらに安心できるキャンピングカーを購入できます。
まとめ
車中泊を快適に楽しむためには、車の断熱材による対策が欠かせません。
この記事では、断熱材の種類と特徴、「場所ごとの選び方」「DIYでの施工方法」「メンテナンス」までを一通り解説しました。
DIYでじっくり仕上げるもよし、専門業者に依頼して確実に仕上げる、元から断熱材の入ったキャンピングカーを購入するのも選択肢のひとつです。
あなたのスキルやライフスタイルに合った方法で、一年を通して快適な車内空間を手に入れてみてください。