CAMPINGCAR LIFE

2025.03.17

【車中泊に快適な後付けエアコン】導入のメリット・デメリットとおすすめモデル

最終更新日: 2025.03.17

車中泊をより快適にするために、エアコンの後付けを検討する方が増えています。近年では、車載用に特化したコンパクトで高性能なエアコンが登場し、その選択肢が広がっています。しかし、具体的な費用やメリット・デメリットを理解せずに導入を進めると、後悔する可能性もあります。本記事では、車中泊向けの後付けエアコンに関する情報を詳しく解説し、導入の際の参考にしていただければと思います。

車載用後付けエアコンの特徴

従来、車中泊用のエアコンは選択肢が限られており、特にハイエースベースのバンコンなどスペースが限られる車両では、設置が難しいとされていました。しかし、キャンピングカービルダーが開発した12V仕様の車載用エアコンが登場し、状況が大きく変わりました。

これらのエアコンは、家庭用の6畳タイプと同等の冷却性能を持ちながら、サイズはふたまわりほどコンパクトです。さらに、省エネ性能にも優れており、車内を冷やした後は静音性も高く、従来の車載用エアコンの課題を克服しています。

後付けエアコンの価格相場

後付けエアコンの価格は、モデルや性能によって異なりますが、おおよそ50万円が相場となっています。また、バッテリーの増設や電源環境の整備が必要になる場合もあり、サブバッテリーシステムの導入を含めると、追加で20万円~50万円程度の費用がかかることもあります

後付けエアコンのメリット

インバーター不要で長時間稼働

後付けエアコンの大きなメリットは、インバーターを必要とせずに長時間稼働できる点です。サブバッテリーに直結してDC12Vで駆動するため、電装系統が簡素化され、変換ロスも発生しません。例えば、ホワイトハウス製のクールスターは、容量200Ahのリチウムイオンバッテリーで最大約10時間の稼働が可能とされています。

コンパクトで多様な車両に取り付け可能

これらのエアコンはコンパクトな設計のため、スペースが限られるバンコンなどでも取り付けが可能です。専用の取り付けキットが付属しており、室外機も小型で存在感が少ないため、車内外の美観を損なわずに設置できます。

車載用設計で振動に強い

車載用エアコンは、走行中の振動に耐えるよう頑丈に設計されています。家庭用エアコンを車両に取り付けると、振動による故障リスクが高まりますが、専用設計の後付けエアコンであれば、そのようなリスクを軽減できます。

後付けエアコンのデメリット

高額な取り付け費用

後付けエアコンの導入には、エアコン本体の価格に加え、配管工事や部品代、家具の移動や内装の取り外しなどの工賃が発生します。総額で60万~100万円程度の費用がかかることが一般的で、気軽に導入できるものではありません。

見栄えの問題

後付けエアコンは、取り付け台をベニヤ板で代用する場合が多く、車内の統一感を損なう可能性があります。また、限られたスペースに設置するため、圧迫感を感じることや、風の流れが思ったようにならないことも考えられます。

トラブル発生のリスク

エアコンの取り付けは専門的な知識や技術が必要で、DIYでの設置はトラブルの原因となる可能性があります。例えば、配管の破損による冷媒ガス漏れなどが挙げられます。そのため、後付けエアコンの設置は専門店に依頼することが推奨されます。

エアコン標準搭載モデルへの乗り換えも検討

エアコンの後付けが難しい場合や費用対効果を考慮すると、エアコンが標準搭載されているキャンピングカーモデルへの乗り換えも一つの選択肢です。ハイエースベースのバンコンでは、エアコン搭載を前提に設計されたモデルが増えており、後付けよりもコストパフォーマンスに優れる場合があります。また、キャンピングカーはリセールバリューが高い傾向にあるため、乗り換えの際の資金計画も立てやすいでしょう。

まとめ

車中泊を快適に過ごすための後付けエアコンは、技術の進歩により選択肢が広がっています。しかし、導入には高額な費用や設置の難易度、見栄えの問題など、慎重に検討すべき点も多く存在します。車両の特性や予算を考慮し、自分に合った方法を選ぶことが重要です。

CAM-CAR | キャンカー編集部