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2026.07.21

ハイエースのベッドキットは自作できる?費用・手順・車検対策まで徹底解説

最終更新日: 2026.07.22

ハイエースにベッドキットを組み込んで自由な車中泊の旅をする――アウトドアが好きが一度は憧れる体験です。

しかし、市販品は高額なため、自作したいと考える人もいるでしょう。実際、DIYすることで費用を何分の一にも抑えながら十分な設備を作ることは可能です。

ただし、安全性や車検への対応など、事前に知っておかなければならない注意点が多いのも事実。

この記事では、ハイエースのベッドキットを自作するうえでのポイントや注意点などを分かりやすく解説します。

ハイエースのベッドキットは自作できるのか?

結論からいえば、ハイエースのベッドキットは自作できます。

実際に多くのオーナーがDIYでベッドキットを製作し、車中泊向けの仕様に仕上げています。木材加工の基本的な知識と、正確な採寸ができれば、初心者でもおこなえる作業です。

一方で、タイヤハウスの出っ張りへの対応や、耐荷重の計算、走行中のガタつき防止といった、見落としがちなポイントも存在します。これらを見落としていると、居住性や安全性に影響があるだけでなく、車検にも影響する場合があります。

ただ、作れるかどうかだけでなく、正しい知識や自作のメリット・デメリットを知ったうえで取り組むことが大切です。

DIYと既製品購入、費用の差は?

多くの方が気になるのが、「DIYと既製品購入でどれぐらいかかるお金が違うか」ではないでしょうか。ここでは、それぞれのかかる費用を見ながら比較していきます。

DIYの場合の材料費

DIYでベッドキットを製作する場合、主な材料は合板・2×4材・ウレタンフォーム・ビニールレザーなどです。合板は1枚4,000円程度、2×4材は1本500円前後が目安。これにウレタンフォームやビニールレザーの生地代、ビス・金具類の費用が加わります。

材料をそろえる際に苦労するのが、車体に合わせた木材の用意です。ベッドキット専用の木材は基本的にないため、目当ての素材を選び適切な長さに切る必要があります。

ホームセンターでは、購入した木材をその場でカットしてもらえるサービスがあります。例えばカインズでは、1カット50円でカット可能。

対象商品やカット条件は店舗によって異なるため、事前確認が必要ですが、カットサービスを使えば、仕上がりの精度も安定します。

材料の選び方や工具の有無によっては、総額3万円台で作りあげることも可能です。

既製品ベッドキットの相場

市販品は、マットを置く基本的なタイプであれば5万円前後から販売しています。車体に取り付けるタイプや高機能なものなど、付加価値を求めると10万円を超えることも少なくありません。さらに、ボディサイズ(標準・ワイド・スーパーロング)や、高さ調整機能の有無、マット素材のグレードによっても価格は変動します。

製品によっては保証やサポート内容が明記されているものもあり、素材の品質や耐久性についても一定の基準で作られています。既製品は自作にはない安心感や確実性が魅力。価格だけでなく、自身のDIYスキルやかかる時間なども含めトータル的に比較しましょう。

トータルコストで判断する際の落とし穴

DIYの費用を材料費だけで判断するのは危険です。ドリルやインパクトドライバー、タッカーなど、最低限の必要な工具を持っていない場合、購入費用が発生します。

また、設計から完成までにかかる時間や労力も、見えないコストとして考えておきましょう。休みのたびに作業に追われる可能性や、必要な日に車が使えないといったことも考えられます。さらに、寸法を間違えて材料を切り直したり、強度不足で補強材を追加した結果、想定より材料費が膨らむこともあるでしょう。

材料費・工具代・時間・失敗のやり直しリスクをまとめて考えると、既製品との差額は数字ほど大きくなりません。完成までにかかる期間も含めて、トータルでの判断が大切です。

DIYベッドキットの3つのメリット

DIYでベッドキットを製作すると、費用面だけでなく、既製品にはない良さを感じられる場面が多くあります。ここでは代表的な3つのメリットを紹介します。

圧倒的な低コストで実現できる

DIYの材料費は総額3万円台に抑えることも可能です。市販品は車体に取り付けるタイプや高機能なものだと10万円を超える場合もあり、DIYではそのぶんの費用を大きく抑えられます。

浮いた費用は、タイヤやサスペンションなど、走行に関わるカスタムに回すことも可能です。あるいは、収納棚や電装系のカスタムに充てるという選択肢もあります。

ベッドキットにかける費用を抑えることで、車全体のカスタム計画に余裕が生まれる点は、DIYならではの魅力です。

自分好みにカスタマイズできる

既製品は決まったサイズ・仕様の中から選ぶ形になりますが、DIYなら高さ・色・素材・ベッド下収納の大きさを自由に設定できます。

例えばベッド下の高さを数センチ単位で調整し、普段使う収納ボックスがぴったり入るサイズに仕上げることも可能です。レザーの色を車内の内装に合わせて選んだり、収納スペースを荷物の量にあわせて広げたりと、既製品では実現しにくい理想のレイアウトを組める点は、DIYの大きな強みです。

作る過程で愛着がわく

自分の手で設計し、木材を切り、組み立てていく過程を経ることで、完成したベッドキットへの愛着は自然に増していきます。既製品を買うだけでは得られない満足感を持つ方も多いでしょう。

構造を理解しているぶん、あとからの修理やカスタムの追加が容易なのも魅力です。

知っておきたいデメリットと対策

DIYベッドキットには多くの魅力がある一方で、事前に知っておくべきデメリットもあります。対策とあわせて見ておきましょう。

強度・耐久性への不安

素材選びや作り方によっては、走行時にガタつきや軋み音が発生することがあります。長期間の使用では、接合部のゆるみや木材の劣化が進み、耐荷重のバランスが崩れることもあります。特に荷重が一部分に集中する構造になっていると、その部分から傷みが進みやすくなるでしょう。

対策としては、見た目で強度を判断せず、材料に余裕をもたせることが有効です。想定される荷重より一回り丈夫な角材を選んだり、補強材を追加したりすることで、安心して長く利用できます。

高さ・寸法設定ミスで後悔する事例

DIYでよくある失敗のひとつが、高さ・寸法の設定ミスです。

  • ベッドを高く作りすぎて天井に頭が当たる
  • 低く作りすぎてベッド下収納に荷物が入らない
  • 土台の高さずれていて、傾きを感じる

対策は、正確な計測の徹底です。一度の計測で終わらせず、複数回にわたって測り直し、数値を確認してから設計図に落とし込むと、こうした失敗を防ぎやすくなります。

車検・法規制への対応

ベッドキットの構造や重量によっては、車検への影響を考える必要があります。

車検はナンバー区分(4ナンバー・1ナンバー・8ナンバーなど)によっても異なります。キャンピングカーとして8ナンバー登録する場合は、就寝設備の構造・寸法などの構造要件を満たす事がかかせません。

なお、国土交通省の資料では、キャンピング車の構造要件として就寝設備の数や寸法に関する基準が定められています。長さ・幅・高さや最大積載量などが変わる大規模な改造では、構造等の変更検査が必要になる場合があることを理解しておきましょう。

完成後の修繕は時間も費用も余計に発生します。作成する段階から整備工場や専門ショップへ相談し、必要に応じて運輸支局・検査場にも確認しておくとよいでしょう。

DIYベッドキット、初心者でもできる作り方

ここからは、実際にDIYでベッドキットを作る際の手順を、3つのステップに分けて紹介します。順番どおりに進めることで、初心者でも大きな失敗を避けやすくなります。

第1ステップ:計測・設計を正確におこなう

最初におこなうのが、ハイエースの型別寸法の確認です。

標準ボディかワイドボディか、グレードがS-GLかDXかによって、荷室の寸法は異なります。カタログ値だけに頼らず、実車の荷室を採寸することが大切です。

特に注意したいのが、タイヤハウスの出っ張りです。タイヤハウス部分は床面より高くなっているため、ここを考慮せずに設計すると、ベッド板がうまくはまらなくなります。荷室の長さ・幅・高さに加え、タイヤハウスの位置と高さも正確に測っておきましょう。

ここでの計測ミスは、材料を切ってから気付いても取り返しがつきません。設計図に落とし込む前に、複数回の採寸で数値を確認しておくと安心です。

第2ステップ:材料選び・加工

ベッドキットの骨組みには、木材系(合板・2×4材)、アルミフレーム、イレクターパイプ(専用ジョイントで組む金属パイプ)などの選択肢があります。木材系は加工しやすく価格も抑えられるため、初心者にはこちらがおすすめです。アルミフレームやイレクターパイプは軽量で耐久性に優れますが、専用工具や接合部品が必要になり、加工の難易度も上がります。

木材を選ぶ場合は、ホームセンターのカットサービスを活用しましょう。設計図に沿った寸法を伝えれば、その場で正確にカットしてもらえます。自宅での加工は組み立てとビス留め程度に抑えられるため、作業のハードルが下がります。

第3ステップ:組立・車への取付

材料が揃ったら、まず床面に置く枠を組み立てます。ビスと金具でしっかり固定し、枠にゆがみがないか確認しましょう。枠が完成したら、車の荷室に配置し、タイヤハウス部分と干渉に注意しながら固定していきます。

天板の上にはウレタンフォームを敷き、ビニールレザーをタッカー(大型ホチキスのような固定工具)で留めていきます。角の部分はレザーがたるみやすいので、引っ張りながら少しずつ留めていくときれいに仕上がります。

最後に、車に設置した状態でレベル調整とガタつきの確認をします。実際に座ったり寝転んだりして安定性を確かめ、可能であれば近距離の走行テストもおこなっておくと確実です。

DIYベッドキットに向いている人・向いていない人

DIYと既製品、どちらを選ぶべきかは、ここまで紹介したメリット・デメリットを踏まえて、自分の状況に照らして考えるとわかりやすくなります。

DIYに向いている人

DIY経験があり、インパクトドライバーやのこぎりといった工具の基本操作に慣れている方は、DIYに向いています。また、完成までにある程度の時間をかけられる方や、既製品にはないレイアウトを楽しみたい方にも合った方法です。コスト削減を最優先に考えている方にとっても、DIYは有力な選択肢になります。

既製品購入をおすすめする人

DIY未経験で工具の扱いに不安がある方や、車中泊の予定が近く納期に余裕がない方には、既製品の購入をおすすめします。完成度や見た目の仕上がりを重視する方、保証を重視する方にも既製品が向いています。手間をかけたくない方にとっては、既製品を購入したほうが結果的に満足度の高い選択になります。

なお、いきなり本格的なベッドキットに挑戦するのが不安な場合は、簡易的な棚やすのこベッドから始めて、少しずつ経験を積んでいくステップアップの方法もあります。自分の技術レベルに合わせて選択肢を検討してみてください。

まとめ:ハイエースのベッドキットは自作できる

ハイエースのベッドキットは自作でも作ることが可能です。

材料の選び方や工具の状況次第では3万円台程度でも作れるため、市販品と比べて費用を大きく抑えられます。ただし強度や寸法のずれ、車検対応は見落としやすい部分なので、採寸と事前確認は丁寧におこないましょう。

費用を抑えて自分好みに仕上げたい方はDIYが向いていますし、手間より仕上がりや保証を重視するなら既製品も無理のない選択です。

どちらを選んでも、車中泊の時間がより快適になるはずです。ぜひ自分のスタイルに合った一台を作り上げてみてください。

souharu

キャンピングカーを所有者し、豊富なビジネス経験をベースに、年間100本以上執筆。
法律・ビジネス・AI・車・介護など幅広いジャンルに精通している敏腕ライター。

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